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キャリアコラム

女性活躍推進法3年 いまだ4割が「男性優位」感じる 人材サービス会社が調査

2019/5/7

「女性管理職比率を上げるために、慌てて研修などを実施して女性を昇進させるものの、次の世代で管理職候補となるような女性を育てる体制が整っていないというケースが見うけられる。短期的に数字が伸びても、仕組みづくりができていなければ女性のみを対象とした研修などを続けざるを得ず、『女性優遇だ』といった反発が社内で強まる恐れもある」(尾島氏)

今後、同法の実効性を高めていくためには、個々の企業の取り組みが丁寧にチェックさえれる必要がありそうだ。

■「昇進を希望」は1割未満

また、調査で管理職に昇進したきっかけを聞いたところ、「自発的に希望した」との答えは1割未満にとどまった。「上司から打診があった」と回答した人の中でも、3分の1以上は「仕方なく引き受けた」という消極的なものだった。

「女性は管理職になりたがらない」との指摘もあるが、尾島氏はその背景として2つの要因を挙げる。

一つ目は、家庭との両立だ。産休・育休、短時間勤務制度の充実などは不可欠だが、同時に社員の間で長時間労働の是正などを進めていくことも重要になるという。

尾島氏は「家庭の事情で労働時間をセーブせざるを得ない社員と、そうでない社員の働き方の差が大きくなり過ぎると、前者は引け目を感じてしまう。これでは、昇進などにチャレンジしようという意欲もなかなか湧いてこない」と分析する。

二つ目は、女性が自らの能力に自信を持てるようになる仕事を与えられていないケースが目立つことだ。ある地方自治体で業務の振り分け方を調査したところ、男性職員では企画や外部との折衝業務、女性職員では経理や庶務、窓口での受付業務といった定型的な仕事が多い傾向が出たという。

■管理職は一人ひとりと向き合う必要

「『女性だから大変だろう』という善意の配慮が働いて、マネジメント経験を積める仕事から外されてしまっている可能性もある。『女性のキャリアアップ意識が低い』という言葉で片づけるのではなく、なぜそうなっているのか、背景に目を向けて対応を考えるべきだ」と尾島氏は話す。

同じように育児を抱える社員であっても、それぞれ子供の成長段階や家族のサポート状況、個人の考え方などによって希望するキャリアステップは異なる。

尾島氏は「管理職は『男性だから』『女性だから』と区分して考えるのではなく、部下一人ひとりと向き合って意向を聞き取り、成長を促すような仕事を与えていく必要がある。研修などでそうした意識を徹底するとともに、社員同士がコミュニケーションを取りやすい職場環境を整えていくことも大切だ」と指摘する。

(ライター 加藤藍子)

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