日経Gooday

柴咲 それまでは、少しでも時間があれば寝たいという思いが強く、何もない日は朝の10時とか正午まで寝ることもありました。早朝の撮影があればやはり体が疲れますし、その分、時間ができたときに寝だめしたいという思いがあって…。あるとき、12時間以上も寝ていたことがあり、さすがに飼い猫も嫌気がさしたようで、「いつまで寝ているの?」と起こしにきましたね(笑)。

今はできるだけ午後10時までには布団に入るようにし、朝5~6時の間には起きるようにしています。

早起き生活で、心にも余裕が生まれました

――実際に早起きを始めてみて、体調に変化はありましたか?

柴咲 「早起きは三文の徳」といいますが、実際に早起きを始めてみると本当にいいことばかりで。3倍以上得しているような気がして、時間にも心にも余裕が生まれました。

最低7時間は睡眠時間が欲しいのですが、夏になって日が長くなれば、4時半ぐらいに起きたいなと思っています。そうすると、何時に寝なきゃいけないんだということになりますが、でも本当に早起きし始めて体の調子がいいので、もしかしたら睡眠の質も高まって、ショートスリーパーになれるのではという淡い期待を抱いています(笑)。

――年々体力などの変化を感じることはあるのでしょうか?

柴咲 年齢は記号だと思ってはいるものの、20代前半の時のように寝なくても大丈夫というわけにはいきませんし、体は確実に変化していると感じています。

だから、限られた時間内で深い睡眠が取れるように、「朝何時に起きて、どれぐらいの睡眠を取ったらいいのか」「日中どのような行動を取れば、良質な睡眠につながるのか」と、常に考えていますね。「明日はいつもより30分早く寝てみよう」など、いろいろ実験しながら、自分の体に一番合う睡眠方法を探っています。

「自分データ」を記録し、今後に生かしたい

――早起きを習慣づけるために何かされていますか。

柴咲 いろんな仕事をきちんと回せるようにしたいという目標を掲げたことが、早起きしようと思える、大きなモチベーションになっていますね。

それから、プロジェクトの予定などを俯瞰(ふかん)して一目で分かるようにするため手帳に書いていて、寝る前に、翌日の起床予定時刻も書き込んでいます。

翌日には、実際に起きた時間や、その時間に起きた結果「コンディションが割と良かった」「昼間眠気が襲ってきた」「体が重かった」などの感想も記録しています。この日記のような「自分データ」がもう少したまれば傾向を分析して、より良い睡眠を目指し、調整していきたいなと思っています。

――柴咲さんのインスタグラムを拝見すると、自炊されたおいしそうな和食メニューを多く見ることができます。食事面で気をつけていることは何ですか?

柴咲 栄養素をどのくらいとるとかカロリーといった数字面も大事だと思いますが、「数字的に」とか、「世間やマスコミがこの食事がいいと言うから」という情報をうのみにするのではなく、きちんと自分が体感して、体が気持ちいいと喜ぶものを食べたいという思いが強いです。すると、私の場合、やっぱり手作りが一番おいしく感じるし、体調もいい。

2018年は本当に外食や現場でいただくお弁当などが多く、それぞれおいしいのですが、それが毎日続くとやはり胃腸が疲れてしまって、自炊の良さを改めて実感しました。

今やっと自炊ができる時間を取れるようになったので、できるだけ家で食べるようにしています。ご飯とお味噌汁だけでもうれしいし、1日1杯は食べたいぐらい大好きな味噌汁に具をたくさん入れれば、それだけで多くの栄養素が取れる一品になります。

――料理で意識していることは何でしょう?

柴咲 野菜が好きで多く食べるようにしていますが、「蒸すこと」を意識していますね。栄養素を余すところなく取れるというメリットもありますが、何よりも素材そのものの味を味わえておいしいんです。

先日、ちぢみホウレンソウを買ってきて、フライパンで蒸したんです。それがものすごくおいしくて。ゆでたらあの味は出なかったのではと思うぐらいでした。

どうやったら一番自分の体が喜ぶか、自分の体で実験して見つけられた健康法が、習慣化しやすいのではないでしょうか。

(ライター 高島三幸、カメラマン 厚地健太郎、ヘアメイク SAKURA〔アルール〕、スタイリスト 岡本純子〔アフェリア〕)

「連続ドラマW 坂の途中の家」
(C)2019 WOWOW INC.
4月27日(土)WOWOWプライムにて放送開始
毎週土曜よる10時~(全6話)第1話無料放送
(C)2019 WOWOW
原作:角田光代
脚本:篠崎絵里子
監督:森ガキ侑大
出演:柴咲コウほか
【ストーリー】
山咲里沙子(柴咲コウ)は、3歳の娘・文香と夫(田辺誠一)と3人で平穏な日々を送っていた。そんな時、裁判所から裁判員候補者に選ばれたという通知が届く。対象となる事件は、里沙子と同じ年頃の専業主婦の母親・安藤水穂(水野美紀)が、生後8カ月の娘を浴槽に落として虐待死させたという衝撃的な事件だった。最終的に里沙子は「補充裁判員」に選ばれた。同じ子供を持つ母として、我が子を殺めた水穂に嫌悪感を抱く里沙子だが、裁判の開廷後、徐々に安藤水穂という被告自身の境遇に自らの過去の記憶を重ねていくことになる──。

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