朝5分・夜10分・週末30分家事 キレイが続く時間割
どんなに散らかった部屋でも、「朝5分」「夜10分」「週末30分」の習慣を取り入れることで、すっきり片づいた部屋に。元「汚家(おうち)」の整理収納アドバイザーが、キレイを続ける習慣化のコツを教えます!
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家事が苦手で、「家はモノにあふれた汚家だった」と言う整理収納アドバイザーの七尾亜紀子さん。雑誌で見たすてきな部屋に憧れ、大規模な「断捨離」を行ってからは、元汚家とは思えない片づいた部屋をキープしている。「キレイに保つコツは、作業を習慣化すること。次はあれをして、これをして……と手順を考えている間に、面倒な気持ちが湧いてしまう。作業フローを固定して習慣化すれば、疲れていても無意識に手が動きます」
100点を目指すのではなく、「最低限の家事でよしとする」のも続けるためのコツ。「掃除や片づけはきりがない作業。朝は5分、夜は10分……と時間を区切ることで、ハードルが低くなります」。それでもやる気が出ないという人は、最も目につきやすい箇所から始めるのがおすすめ。「成果が目に見えることで、モチベーションが高まります」
以前は足の踏み場もないくらいモノであふれていた七尾さんの家。「10日間かけて『断捨離まつり』をし、片づけの仕組みをつくったことで汚家から脱却できました」
【キレイが続く】習慣の身に付け方
掃除しても少したつと元通り…というリバウンドを防ぐには、日ごろの習慣が重要。3つのポイントを押さえ、キレイが続く習慣を身に付けて。
(1)「これだけでOK」の基準を持つ
「心地よく過ごせる部屋」の基準は人それぞれ。「ここさえキレイに保てていればOK、という自分なりの基準を決め、それ以上は無理しない。それが続けるコツです」
(2)掃除はちょこっとでも毎日
掃除のハードルを下げるには汚れをためないことが重要。「汚れがたまるとますます掃除が苦痛になる。掃除ギライの人ほど"毎日のちょこっと掃除"を習慣にして」
(3)苦手な家事は家電に任せてOK
一番苦手な家事は何かを考え、それをカバーできる家電を取り入れる。「食器洗いが苦手なら食洗機、干すのが嫌なら乾燥機…と、そこだけお金をかけるのもアリ」
すぐ取れる場所に掃除グッズを置いたり、冷蔵庫にほこりよけのカバーをかけたり…と、ちょっとしたコツで毎日の家事はぐっとラクになるもの。今すぐ取り入れられる、七尾さんのアイデアを紹介!
テレビの裏にほこり取り
気になったらすぐほこり取り。「見た目がおしゃれなmi woolliesのものなら、出しっ放しでも気になりません」
冷蔵庫の上に新聞紙
冷蔵庫の上に新聞紙を載せ、ほこりと油でベタつくのを防ぐ。「新聞紙はラップでもOK。定期的に取り換えて」
ゴミ袋は3枚重ね掛け
ゴミ箱内の袋は3枚まとめて重ね掛け。「ゴミがたまったら上の袋を抜き取るだけ。気づいたときに重ねておきます」
水切りラックの下はタオルで吸水
水切りラックの受け皿の代わりにフェイスタオルを敷く。「タオルをこまめに取り換えれば、ラクにキレイを保てます」
食器を洗ったらシンクも拭く
食器洗いのついでにシンクをざっとスポンジで洗い、水気を拭く。「それだけで水あかがたまらずピカピカの状態に」
慌ただしい朝はあれこれ欲張らず、「5分でできること」に絞って作業するのがポイント。気分良く帰宅できるように、最低限の家事だけにしておこう。
(1)乾燥機の衣類を出す
前日夜に洗濯乾燥機にかけておいた衣類を出し、いったん、かごの中へ。「邪魔にならないよう棚の上へ置いておきます」
(2)朝食の食器を洗う
(3)ルンバのスイッチON
平日の床掃除はルンバにお任せ。「家を出るタイミングでスイッチをON。ルンバが動きやすいよう床置きのものは減らしています」
放っておくとすぐにたまるDMやチラシなどの紙ゴミ。持ち帰ったらテーブルに置きっ放しにせず、すぐに処理する習慣をつけて。
(1)キッチンカウンター下の文具ですぐ開封
すぐ使えるよう、カウンター下に作業用のハサミとペンを配置。「100均のマグネットパネルと磁石で張りつけています」
(2)シュレッダーが必要なものは専用ボックスに一時置き
個人情報が書いてある紙は、リビングに置いた専用ボックスに一時置き。「週末にまとめてシュレッダーにかけてから捨てます」
疲れのたまっている平日夜は、入浴時やテレビを見る間に"ついで"にできる作業だけ。続けるコツは、普段の生活にルーティンとして組み込むこと!
(1)洗濯物を畳むのはテレビを見ながら
乾いた洗濯物は、かごごとリビングへ持っていって畳む。「面倒な作業も、テレビを見ながらやれば、いつの間にか終わります」
(2)お風呂上がりに壁の水切り
お風呂上がりにスクイージーで壁の水を切っておくだけで、カビやぬめりの防止に。「使った後は、お風呂場につるして乾かします」
(3)寝る前に洗濯物を入れてスイッチON
衣類を洗濯乾燥機に入れ、夜のうちに乾燥まで済ませる。「水切りラックのタオルも交換して洗濯機へ」
週末は汚れがたまりがちな場所をまとめて掃除。「30分と時間を区切り、掃除のルートを決めて一気に取り組むことが、おっくうにならないための秘訣」
(1)掃除機のある部屋から掃除機がけ
扉の裏など、ルンバでは掃除しにくい箇所を中心に、リビングから玄関までぐるりと掃除機をかける。
(2)シートとスポンジで洗面台の拭き掃除
洗面台の鏡裏に置いているウエットシートで、洗面台についた水はねや鏡、ハンドソープの裏などについた汚れを拭き取り。鏡の裏にお掃除シートを収納。
(3)古歯ブラシで排水口のぬめり取り
浴室の排水口はパーツを分解し、古歯ブラシで掃除。「汚れがたまると掃除のハードルが上がるので、週1回の掃除は必須です」
(4)スプレー&ペーパーで全体の汚れを拭き取る
「まめピカ」を吹きつけたトイレットペーパーで、便器や床を拭き取る。「拭き掃除しやすいよう、カバーやマットは置いていません」
(5)ミニほうきとちり取りで玄関掃除
玄関の鏡についた指紋汚れをウエットシートで拭き取り、玄関のゴミを掃く。「無印良品のミニほうきとちり取りは場所を取らず重宝」
FINISH!
整理収納アドバイザー。IT企業勤務を経て、整理収納・時短家事コンサルティングサービス「LIFE WITH」を立ち上げる。著書は『自動的に部屋が片づく忙しい人専用収納プログラム』(KADAKAWA)。
(取材・文 工藤花衣、写真 小野さやか)
[日経ウーマン 2019年2月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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