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小沢コージのちょっといいクルマ

広さよりカッコ レクサスUX、女性チーフの割り切り

2019/4/1

新型レクサス「UX」の開発を担当した加古慈氏(右)と小沢コージ氏

ひさびさに登場した「オールニュー」の新型レクサス「UX」。開発は女性チーフエンジニアが担当したというブランド初のコンパクトクロスオーバーに乗ってみると、あまりの割り切りのよさに驚いた。試乗後に小沢コージ氏がうわさの開発者である女性チーフエンジニアに話を聞いた。

■驚くほどの選択と集中

小沢コージ(以下、小沢) 先ほどUXに乗ってみて驚きました。車高が高いとか、走りがかったるいといったクロスオーバーっぽい部分が全然ない。それからデザインの凝縮された「かたまり」感がすごい。まとまりの良さや破綻の無さは兄貴分の「レクサスNX」より上かと。

加古慈(以下、加古) ありがとうございます。そもそも1520mm(日本仕様は1540mm)という低い車高でクロスオーバーを造るのは大変だったんです。私は女性にしては珍しくMT車のしかもクーペ好きで、運転そのものも大好き。なので見た目はクロスオーバーでも、走りはハッチバックやクーペに絶対負けないという思いでやりました。

パッケージはクロスオーバーとしては低めですしヒップポイント(座面の高さ)も低め。見た目と実際に運転した時のギャップも楽しんでほしかったんです。

2018年11月に発売されたレクサス「UX」。エンジン車の「UX200」(390万円~)とハイブリッドの「UX250h」(425万円~)の2仕様。写真はUX250h

小沢 開発テーマは何ですか?

加古 都会向けのCUX、クリエーティブ・アーバン・クロスオーバーって言うくらいだから、寸法上はレクサスで一番コンパクトだけど乗ったらとにかく開放感に浸れるよう、視界の良さや自然とのつながりを大切にしたかった。

さらに男性はシートを下げて座るので、大抵のドライビング・ポジションで問題ないのですが、私のような低い身長の場合、操作系が近すぎたり、アームレストにヒジが載らないことがあって。誰でも気持ち良く座れて運転をピュアに楽しめるようにしたいと考えました。それこそ人間工学やデザインの専門家が一緒になって、「どうやったら加古さんのワガママを聞けるか」と考えてくれました(笑)。

小沢 その一方リアやトランクは狭めかと。

加古 トランク容量は決して大きくはないです。開口部ももっと広げないとゴルフバッグが1つも積めません。ただ、広げるとリアがワゴンのようにスクエアになってしまい、このクルマならではの凝縮感やカッコよさがなくなってしまう。「加古さん、ゴルフバッグとエクステリア(外装)、どっち取るんですか」と言われ、「カッコだよねこのクルマは!」と(笑)。

小沢 女性らしくズバッと割り切った?

加古 これ以上に人や荷物を載せたいのであれば、NXや「レクサスRX」がありますし、ラインアップそれぞれに役割があると思うんです。NXでできないことをUXはやるべきだし、割り切ることにより個性が際立つんじゃないかと。

小沢 メルセデスもそうですが、今やエントリーモデルがブランドイメージの切り込み隊長ですから。あえて印象を濃くしたんですね。

運転席からの視界は広い
トランクはゴルフバッグも積めないほどのコンパクトさ

■女性チーフとしてのプレッシャー

小沢 ところで、女性チーフエンジニアってことで苦労されたんじゃないですか。日本のクルマ作りの現場は何だかんだ男性社会ですし。

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