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EOS Kiss・α7・GoPro…平成の高機能デジカメ

2019/3/29

平成中期から現在まで、デジカメ成熟期に登場した高機能モデルを振り返る

平成とともに歩みを進めたデジタルカメラ。前回「原点はQVー10 平成デジカメ、競争の末消えた個性派」では黎明(れいめい)期から中期にかけて急ピッチで進化を続けたレンズ一体型のコンパクトデジタルカメラを取り上げたが、後編で取り上げるのは平成中期~現在までの成熟期に登場した高機能デジカメ。スマートフォン(スマホ)の普及に伴い、デジカメはスマホでは撮るのが難しい写真が撮れる高機能モデルが人気になっていく。

■花開いたデジタル一眼ブーム

デジタルカメラがブームとなった2000年代前半、その人気を加速するようにヒットしたのがレンズ交換式のデジタル一眼レフカメラだ。

デジタル一眼レフカメラは、00年より前にプロや中級者に向けた製品が登場。望遠や広角など、既存のフィルムカメラ用の交換レンズがそのまま使えることや、コンパクトデジタルカメラよりも圧倒的に大きな撮像素子がもたらす高画質を特徴としていた。だが、ボディーが大きく重量もあり、何より価格が数十万円ときわめて高価だったことから、一般層とは無縁の存在となっていた。

デジタル一眼レフカメラを一般層に広めた「EOS Kiss Digital」(キヤノン)

そんなデジタル一眼レフカメラが一般に普及する起爆剤となったのが、キヤノンが平成15年(2003年)に発売して「キスデジ」の愛称で親しまれた入門者向けモデル「EOS Kiss Digital」だ。外装をプラスチックにして大幅に軽量化したことや、操作ボタン類を減らして難しいというイメージを排除したことなどの工夫が評価されてヒットにつながった。何より、フィルム一眼レフでファミリー層や女性層に親しまれた「Kiss」のブランドをそのまま受け継いだことで、デジタル一眼レフでもそれらの層にリーチできたのは大きい。

交換レンズの販売の工夫もヒットを後押しした。EOS Kiss Digitalに合わせた小型軽量設計の標準ズームレンズを新たに開発し、ボディー単体モデルよりわずか2万円しか高くない割安な価格でセット購入できるキットモデルを用意した点が人気を呼んだ。当初は標準ズームレンズのみの用意だったが、後継機種では望遠ズームレンズもセットにした「ダブルズームキット」が登場。このキットを買えば普段使いから運動会まで幅広く対応でき、交換レンズを単品で追加するよりも圧倒的に安く済む点が好まれ、ほどなく入門者向けのデジタル一眼レフはダブルズームキットが売れ筋になった。

EOS Kiss Digitalのヒットを受け、ほかのカメラメーカーも相次いでデジタル一眼レフカメラを投入した。売れ筋はキヤノンとニコンの製品だったが、それらの2強にはない個性的な製品でたびたび話題を集めたのがペンタックス(現・リコーイメージング)だ。平成21年(2009年)には、100色ものカラーバリエーションを用意した入門者向けモデル「PENTAX K-x」を投入して世間を驚かせた。ただデジタル一眼レフは保守的な製品選びの傾向が強く、奇抜なカラーはヒットには至らなかった。

高画質なフルサイズセンサーを搭載した「EOS 5D Mark II」(キヤノン)。アマチュア層にもフルサイズセンサー搭載モデルを広めるきっかけとなった

デジタル一眼レフは、当初APS-C型のセンサーを搭載した製品が主力だったが、平成20年(2008年)にキヤノンが発売したフルサイズセンサー搭載モデル「EOS 5D Mark II」は優れた高感度画質や操作性の向上、フルHDの動画撮影機能を搭載した点などバランスのよさが評価され、アマチュア層にも幅広くヒット。この機種の登場をきっかけに、中上級者向けのデジタル一眼レフは主力がフルサイズに移行していった。

■ミラーレスの登場、カメラ女子の誕生

高画質が好まれたデジタル一眼レフだが、いくつかの欠点も存在していた。もっとも大きな欠点が、本体や交換レンズが大きく重いこと、コンパクトデジタルカメラで親しまれている背面液晶を見ながらの撮影がスムーズにできないことの2つだ。

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