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40代以降の不正出血 受診時に役立つ出血状態の記録 その出血は本当に月経?(下)

日経ヘルス

2019/4/15

写真はイメージ=PIXTA
日経ヘルス

月経と月経の間に出血がある、性交渉の後に出血がある、月経周期が変化してきている――。こうした症状で婦人科を受診する際には、出血の時期や出血量、基礎体温などのデータを持参するようにしよう。

◇  ◇  ◇

40代は、今までとは違う体の変化に戸惑うことも多い。日ごろから基礎体温や月経(出血)の様子を記録しておけば、更年期の兆候や不正出血に気づきやすい。スマートフォンのアプリを活用してもいいだろう。記録は、婦人科の診察にも役立つので、受診時には必ず持参しよう。

診察を受け、深刻な病気がないことがわかったらひとまず安心だ。「更年期の機能性出血は、閉経すると治ってくるのでそのまま様子を見るのが一般的」(小山嵩夫クリニックの小山嵩夫院長)。ただ、出血量が多かったり、止まらなかったり、貧血がひどくなるようなら、治療が必要になる。

「ホルモン剤でエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を補って出血を止め、月経のリズムを整える方法もある。子宮内膜の増殖が原因の場合は一度出血を起こして、月経をリセットすることも」(福島県立医科大学附属病院性差医療センターの小宮ひろみ教授)。

また、更年期は不正出血や貧血以外の症状も表れるため、患者さんの症状や体質に合わせた漢方薬による治療も選択肢になる。「漢方の概念では、不正出血は『気(き:エネルギー源)』と『血(けつ:血液に近い)』の異常。出血以外の更年期症状も聞いた上で、その人の体質も考慮して漢方薬を処方する」と小宮教授。具体的には「子宮筋腫がある場合は『お血(けつ)』の分類の漢方薬を、貧血の症状が見られたら『血虚(けっきょ)』に適した漢方薬をよく使う」という。更年期の不調を一緒に治したい場合にも漢方薬は適しているだろう。

貧血の予防には市販の鉄剤を使ってもいい。

小宮ひろみさん
福島県立医科大学附属病院性差医療センター(福島県福島市)教授。1986年山形大学医学部卒業。山形大学医学部附属病院産婦人科などを経て2017年から現職。専門は、生殖内分泌、思春期、女性外来、漢方。同院漢方内科部長。
小山嵩夫さん
小山嵩夫クリニック(東京都中央区)院長。1968年東京医科歯科大学医学部卒業。同大学産婦人科講師、助教授を経て現職。更年期の患者の訴えに耳を傾ける診療を心がけている。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア理事長。

(ライター:及川夕子、構成:日経ヘルス 中西奈美)

[日経ヘルス2019年4月号の記事を再構成]

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