予約激戦、中華まんの工場見学 親子でゲーム楽しく
注目の新製品や新サービスをピックアップ、市場性や開発者の声などから、日経トレンディ記者が大胆に「ヒット予報」をする。今回取り上げたのは、中村屋の「中華まんミュージアム」だ。
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毎晩0時、3カ月先の同日の予約開始とともにアクセスが殺到。1日40人の定員が僅か数分で埋まる日さえあるほど人気を集めているのが、中村屋が2019年1月、埼玉県入間市の武蔵工場内にオープンした「中華まんミュージアム」だ。中華まん工場の見学施設は、常設では日本初だという。
●所在地/埼玉県入間市狭山台234
●入場料/無料。完全予約制
●案内時間/10時~、14時~
●休館日/水、木曜日、年末年始、夏期工場休業期間
●オープン日/2019年1月25日
見学は無料で、午前と午後で2回開催する。定員は各回20人。1回約90分で、大きく4つのセクションに分かれる。
まず中華まんや中村屋の歴史を映像で見てから、ガイドの説明付きで工場を見学。ゲームをしたり、展示を自由に見学したりする時間を経て、最後に工場で作られた中華まんを試食する。帰る際はマグネットなどのお土産がもらえる他、限定グッズを購入できるショップもある。
人気の秘密は、子供向け体験型プログラムの充実だ。ゲームは、タッチパネルを触ってあんを包む速さを競ったり、具材のパズルを完成させる早さを競ったりする、中華まんにちなんだオリジナル。大人同士でも意外と白熱した。描いた塗り絵をスキャンで読み取ると、絵が液晶画面にアニメーションとして流れるプログラムも人気。子供を飽きさせない工夫が、親の心も捉えている。
工場休業期間に入る5月からは一度閉館し、それまでの予約はすでにいっぱい。再開は8月中旬を見込む。予約開始日などの詳細は7月上旬に発表される予定だ。
公共交通機関で行くにはかなり不便だが、クルマなら都内から1時間強で着く。ゲームなどもあり「子供が親に行こうとお願いする」シーンは想像できる。人気は続き、同社の狙い通り、若年層のファン獲得に貢献しそうだ。
[日経トレンディ2019年4月号の記事を再構成]
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