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水ぬるむ北総の小江戸 歴史的町並みを巡る千葉・佐原 水津陽子のちょっとディープ旅

2019/3/29

小野川沿いに歴史的町並みが続く、千葉県佐原市(写真:水津陽子)

江戸時代に水運で栄え、当時の面影を残す千葉・佐原。新緑が美しい柳越しに水上から眺める歴史的町並みは情緒もひときわです。神秘的な香取神宮もほど近く、これからの季節は美しい花が咲きそろうスポットも魅力です。

◇  ◇  ◇

「江戸優(まさ)り」「北総の小江戸」などと称される佐原の町並みは、たびたびドラマやCMの舞台となっています。小野川や香取街道沿いには築100年を超える商家など、40以上の歴史的建造物が健在。関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」(重伝建)に選定され、多くが昔からの家業を引き継いで今も営業を続けているそうです。

美しい町並みを川面に映す小野川には観光船が運航しており、30分ほどかけて船上からゆったりと景色を楽しめます。歴史的町並みが続く約700メートルの石畳の道の両側には、日本地図を初めてつくったことで知られる伊能忠敬の旧居や伊能忠敬記念館、その間をつなぐじゃあじゃあ橋(樋橋)や開運橋、忠敬橋など、趣の異なる古い橋を見ることができます。

小野川を巡る観光船。水上から町並みを堪能(写真:佐原観光協会)

忠敬が30年あまりを過ごした国史跡の旧居には、醸造業などを営んでいた伊能家の土蔵造りの店舗や書院、蔵などが残っており、母屋は忠敬自身が設計したものといわれています。忠敬橋のたもと、代々荒物や雑貨などを商ってきた中村屋商店の一画には、18年3月にオープンした佐原商家町ホテル NIPPONIAのフロントとレストランがあります。

実はここ、小野川沿いに残る古民家を改装したホテルで、中にはペットと泊まれる客室や、最大84平方メートルのドッグガーデンも備えます。レストランはカフェとしても利用可能です。

(左)房州うちわや手ぬぐいなど和雑貨がそろう「中村屋商店」は明治7年創業。(右)「佐原商家町ホテル NIPPONIA」の外観

江戸時代からしょうゆの醸造をしていた「正上」は、焼きはまぐりやワカサギのいかだ焼きなど、つくだ煮の老舗としても知られています。対岸には、佐原では珍しい大規模な総二階建ての「旧油惣商店」、オープンテラスが人気のカフェ「ワーズワース」もあります。

歴史的町並みは忠敬橋の左右にも広がります。黒塗り土蔵造の店蔵の形式を伝える「正文堂」は重厚な構えで、昇り龍、降り龍を配した看板の文字は明治三筆の一人によるもの。天明2年(1782)創業のそば屋「小堀屋本店」には、そば作りの秘伝書が残るとか。明治の西洋建築の流れをくむ、レンガを積み上げて建てられた「三菱館」など洋館も見ることができます。

(左) 昇り龍、降り龍を配した看板の「正文堂」。(右) 昔はしょうゆ屋だったそば屋「小堀屋本店」

お酒好きが見逃せないのが2つの酒蔵、天和年間創業の「馬場本店酒造」と、無料で蔵見学ができる「東薫酒造」周辺にはレストランやカフェ、土産物店もたくさんあります。

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