トレンドは小型軽量 1キロ以下のブリーフケース
気分一新! 春の新作&軽快ビジネスバッグ
「新しいシーズンは新しいバッグでスタートしたい」。そんな人のために、注目のビジネスバッグをタイプ別に紹介していく。第2回に取り上げるのは、ビジネスリュック同様、小型・軽量がトレンド傾向にあるというブリーフケース。ビジネスバッグの定番なので、服装やシーンを問わず使いやすい。
ゼロハリバートン/収納力と軽さを両立
「電車内で邪魔になりにくい薄型バッグは、ビジネスリュックに限らず、ブリーフでも注目されています」と話すのは、ゼロハリバートンを展開するエースのマーケティング部広報・PR担当、山田絢音氏。「最近は軽さに加えて、薄い、スリム、コンパクトといった、より身軽なビジネスバッグが求められています。ガジェット類の進化により荷物が減ったこと、電車内でのマナーに配慮、そしてセキュリティー面の厳しい企業ではPCの持ち出し不可などの理由から、薄いバッグが人気傾向にあるのではないでしょうか」
今回紹介するのは、カジュアル化が進むビジネスシーンに対応できるよう、2017年に登場した「Lightweight」シリーズのブリーフケース。シリーズ名からもわかる通り、軽い作りが特徴だ。
13インチPCを収納できるスリーブや、小物の仕分けに便利なオーガナイザーポケットを内部に備えたフロントポケット、背面にはキャリーケースとのセットアップ機能も搭載するなど、出張にも対応できる設計でありながら、重量は750gに抑えている。
上品ながらカジュアルな風合いのメランジェ調の生地も特徴。ブリーフといえども堅苦しいイメージがなく、スーツにもジャケットスタイルにも幅広く合わせられる。ショルダーベルトも付属。
「Lightweightシリーズ全体の販売数の推移を見ると、18年は寒い時期より暖かくなってからのほうが2倍近く売れていました。カジュアル寄りのデザインなので、クールビズスタイルにもマッチしやすいことが理由として考えられます」(山田氏)。ゼロハリバートンのなかでは比較的若年層の30~40代半ばの男性を中心に支持されているという。
トゥミ/コンパクトだが存在感あり
17年秋に登場したトゥミの「HARRISON『テイラー』ポートフォリオ・ブリーフ」は、ビジネスのペーパーレス化を反映した薄マチブリーフだ。写真のネイビーは19年春夏のシーズンカラー。明るい色だが、質感のよいマットなナイロン素材のため、非常に品がある仕上がりになっている。スーツにもジャケットスタイルにもなじむ、洗練されたルックスが魅力だ。
ボディーはマチ幅4.5cmのスリム設計。コンパートメントは1気室だが、内装と外装に多彩なポケットが用意され、使い勝手は申し分ない。背面にはキャリーにセットアップできるスリーブを備えるなど、機能性の高いスリムブリーフとなっている。
ハンドルやファスナーの引き手など随所に上質な牛革を使用しているため、コンパクトだが存在感は十分。特にハンドルは芯材入りで非常に持ちやすく手になじむ。
「PCやタブレットなどを持ち歩かない、荷物の少ない方に好評のバッグ」と話すのは、トゥミ ジャパンAD/PR/SPオフィサーの石井清美氏。素材感や品の良いデザインを理由に購入する人も多いという。
フォルメ ラ ヴレ フォルム/わずか500gの軽量ブリーフ
「都内近郊では、軽くて薄いビジネスバッグのニーズが高くなっている」と話すのは、バッグブランド「フォルメ ラ ヴレ フォルム」を手がけるヤマニのメンズ事業部サブマネージャー、稲村健氏。「以前は3WAYなどの機能系ブリーフが売れていましたが、最近は『電車に乗っても邪魔にならない』『以前ほど書類を持ち歩かない』などの理由から、軽量・薄マチが人気です」
機能的でシンプル、ファッション性も兼ね備えるビジネスバッグを展開するフォルメ ラ ヴレ フォルム。今回紹介する「ABIDE(アバイド)」はラバー風の合皮を採用したシリーズ。水や汗のダメージや紫外線の色あせに強いというA4サイズの小型ブリーフは、重厚感のある外観を持ちながら、わずか500gという軽さを実現している。
外装の前面・背面に大型ポケットを搭載しており、出し入れの多い荷物の収納に便利。内装にも大小のポケットがあり、フロントポケット内にも小物の整理に活躍するオーガナイザーポケットを備える。1気室の薄型ブリーフだが、実際に使ってみると見た目以上に収納性が充実していることがわかる。
「1年を通して売れている商品です。雨や汚れに強いこともあり、18年は豪雨のあった秋に特に販売数が伸びました」(稲村氏)。購入したビジネスパーソンからも「軽いし、雨の日でも気にせず持てる」「内装のポケットが充実していて使いやすい」といった声が寄せられているという。
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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