若手社員、就職は「職種別採用望む」4割 配属に不満入社1~3年目のキャリア意識調査(下)

入社前の仕事のイメージとのギャップはモチベーションの低下や離職につながるという声のほか、「(様々な職種や業務を経験させる)ジョブローテーションを繰り返すと専門性が身につかない。職種を極めた方が転職の際にも有利」(18年卒、男性・エネルギー)との見方があった。若手社員が将来のキャリアの道筋を描くにあたり、出発点である最初の配属先を重視していることがわかる。

企業は「離職防止へ細かな部門別採用も検討」

最初の配属や仕事内容などを重視する若手を意識し、企業側も対応を急いでいる。

印刷会社の人事担当者は「ITや営業と大まかな職種別採用はしているが、『この部署で仕事したい』という希望が多く、聞かないと辞めかねないので、部門別採用を検討しようとしている」と打ち明ける。大手保険会社の担当者は「45年間同じ会社で働く意識は薄い。説明会では、若いうちから責任ある仕事を任す話をするとうける」と話す。

ただ、若手社員が初期のキャリアを重視しすぎることには懸念の声もある。労働問題に詳しい安藤至大・日本大学教授は、「今の若い世代は自分でキャリアの理想像を決めつけ、外れると失敗だと思いがちだ。会社でこれからどんな出合いがあるか分からない」と、柔軟なキャリア形成を考えるのも重要と話す。

■先輩・上司など職場の人間関係に8割が満足

一方、入社した職場環境などの満足度は全体的に高かった。トップが「人間関係」(81.1%)、次いで「勤務地」(79.7%)、「有給取得」(72.8%)の順だった。

「先輩や上司に非常に恵まれ、自分の力を最大限にいかせる」(18年卒、女性・商社)、「知らないことを丁寧に教えてくれる先輩・上司がいる」(18年卒、男性・メーカー)と好意的な意見が多かった。「ネットで残業代が出ないと書き込まれていたが満額出る」(18年卒、男性・メーカー)など、入社前の口コミ情報との違いを訴える声も目立った。

残業時間は、月平均24・2時間だった。20時間以下が半分を占め、残業ゼロも5・6%あった。過労死ラインとされる80時間超は1%未満だった。就活生がブラック企業問題に敏感になる中、「働き方改革が進み残業が少なくなった」(18年卒、女性・メーカー)との声があった。

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