データ採用、配属はAIマッチング リクルートの改革魂リクルート人事戦略部部長 中村駿介氏

リクルート人事戦略部部長の中村駿介氏
リクルート人事戦略部部長の中村駿介氏

人材関連企業の草分けであるリクルートは、自社の人事戦略でも人工知能(AI)やIT(情報技術)などの最新テクノロジーを利用する「HRテック」を使いこなしている。千差万別の個性を持つ人材の採用・配属をデータ重視で決めるといった先進的な取り組みで、人材配置や組織のあり方はどう変わるのか。課題は何か。リクルートの中村駿介人事戦略部部長に聞いた。

働き手と環境の変化、データ利用迫る

――2015年4月に人事戦略部をつくったのは、どういう動機ですか。

「働き手と事業環境、2つの変化に対応するためです。『ミレニアル世代』は、仕事をしていくうえで自立性や自分が成長しているという実感を重視します。仕事が合ってないと感じると離職につながりかねません」

「事業環境の面では、様々な変化に試行錯誤しながら適応しなければならない時代になっているのが大きいです。変化に素早く対応できる『柔らかい組織』になる必要があります。そのためには、働く人一人ひとりが自分で考え、市場の変化のセンサーとなって情報を上げることが求められます。働き手が共に組織をつくるという組織開発にシフトしてきているととらえています」

「リクルートは『ITカンパニーになる』という目標を掲げていて、IT人材の比率が大きく高まってきたという事情もあります。営業や企画の人材は、高い目標があると燃えるというタイプが多いのですが、IT人材は目標の意味を求めることが多い。どうしたら彼らに高いモチベーションを維持してもらえるか分からなかったので、データを利用してみんなの状態を可視化するところから始めました」

――具体的には何をしたのですか。

「まず、採用部と共同で、採用をデータに基づいて決定する『採用変革』に着手しました。面接官によって評価がぶれないよう質問を固定し、主観が入りにくい評価基準を作りました。AIを使ったエントリーシートの自動採点も取り入れています。重視するのは『過去の活動でどのような主体的な行動をとっているか』で、それをAIが読み取って判定します。リクルートでは、どんな職種でも高い主体性が必要だからです」

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