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インフルエンザ、なぜ2回かかる? 流行過ぎても注意

Dr.今村の「感染症ココがポイント!」

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

気になる感染症について、がん・感染症センター都立駒込病院感染症科部長の今村顕史さんに聞く本連載。今回は1月の「インフル、検査陰性でも油断禁物 症状あればマスクを」に続き、「インフルエンザ」を取り上げる。現在は流行のピークを過ぎたものの、例年は春先まで流行が続く。また、今季は「A型に2回かかった」という人がいるが、今後のB型の動向によっては、3回かかる可能性もある。そんな複数回かかるケースはなぜなのか。近年の流行の動向を交えて解説してもらった。

【ココがポイント!】
●インフルエンザシーズンは春先まで続く。流行のピークを越えても油断は禁物
●季節性インフルエンザには「A型」と「B型」があり、A型の流行のあとにB型が増えるのが近年の典型的なパターン
●同じ型でもウイルスによって種類が異なり、近年はA型2種類のいずれかが流行の中心だったが、昨シーズンと今シーズンは2種類のA型とも出ている。そのため、1シーズンにA型に2回かかるケースがある
●今後、B型が増えてくる場合は、A型に2回かかった人でも3回目にかかる可能性がある
●インフルエンザは夏に発生することもあるので、動向に注意しておく

A型インフルに2回かかることがあるのはなぜ?

――今シーズン(2018~2019年)は、1月21日から27日にかけての1週間でインフルエンザの推計患者数が全国で220万人を超え、1999年度以降で過去最多を記録しました。現在は流行のピークを越えたようですが、このまま収束に向かうのでしょうか。

全国約5000の定点医療機関から報告されるインフルエンザの患者数は、1月21~27日の1週間で1医療機関当たり57.09人と過去最多となりましたが、それ以降は減少傾向にあります。しかし、全体としては減少傾向にあっても、身近に感染者が出た場合には、感染が広がるリスクがあります。

また、季節性のインフルエンザには「A型」と「B型」があります。現在はA型が流行の中心となっていますが、近年はA型の流行のあと、B型が増えてきて、春先まで流行が続く傾向が見られます。今シーズンは今のところ、B型は例年ほどには発生していないようですが、今後も引き続き注意が必要です。

――今シーズンはA型インフルエンザに2回かかったという人が散見されます。昨シーズン(2017~2018年)はA型とB型にかかる人が多かったことが話題になりました。昨シーズンのように、違う型のインフルエンザにかかるのは分かるのですが、同じ型のインフルエンザに2回かかってしまうのはなぜでしょうか。

一般の医療機関で行われているインフルエンザの迅速検査では、「A型」か「B型」かしか分かりませんが、同じ型でもウイルスによって種類が異なります。

今シーズンは2018年末までは「AH1pdm09(2009年に新型インフルエンザとして流行した型)」が流行の中心でしたが、2019年に入ってからは「AH3(いわゆる香港型)」が増えてきています。そのため、「AH1pdm09」と「AH3」の両方にかかるケースもあり得るのです。

ちなみに、B型は人にしか感染しませんが、A型は人だけでなく、鳥や豚にも感染するため、変異して新型インフルエンザとなることがあります。

「AH1pdm09」も、2009年に大流行した当初は「豚インフルエンザ」と呼ばれた新型インフルエンザでした。それまでのA型は、「AH3」と「AH1(いわゆるソ連型)」が流行を繰り返していたのですが、「AH1pdm09」の大流行以降は「AH1」の流行はほとんど見られなくなり、「AH1pdm09」が季節性インフルエンザとなりました。

近年は「AH1pdm09」と「AH3」が交互に流行する傾向にあります。2012~2013年のシーズンは「AH3」、2013~2014年は「AH1pdm09」、2014~2015年は「AH3」、2015~2016年は「AH1pdm09」、2016~2017年は「AH3」が流行の中心で、追ってB型が春先まで増えるというのが典型的なパターンでした。ですから、1シーズンにA型に2回かかる人はまれで、A型とB型にかかる人はいたのです。

しかし、2017~2018年の昨シーズンはそれまでの数年と違ったパターンで、シーズン当初からB型が流行し始め、ほぼ同時期に「AH1pdm09」、次いで「AH3」が増えました。このため、昨シーズンは同時期にA型とB型にかかる人が多く、そこに話題が集中しました。ですが、昨シーズンも今シーズンと同様に、「AH1pdm09」と「AH3」の両方のA型が出ていたので、実は1シーズンに3回かかる可能性がありました。

今シーズンは現時点では「AH1pdm09」と「AH3」が出ているので、A型に2回かかるケースが注目されていますが、今後B型が増えてきた場合には、すでにA型に1回もしくは2回かかった人でも、2回目、3回目にかかる可能性があります。また、今はまだかかっていない人も、これからかかるリスクはあります。

夏にインフルが流行するケースもある

――流行のピークは過ぎても、春先までは注意が必要なのですね。

A型のあとにB型が流行するパターンの場合は、春先まで流行が続きますが、一概に「春先まで」とは言い切れなくなってきています。例えば、現在は季節性インフルエンザとなっている「AH1pdm09」は、2009年の夏に流行が始まりました。

東南アジアでは年間を通してインフルエンザが発生していますし、日本でも沖縄では夏にも発生する傾向が見られます。また、日本とは季節が逆になる南半球では、日本の夏がインフルエンザのシーズンになるので、来日する人が増えれば、インフルエンザが持ち込まれて夏でも小さな流行を起こす可能性はあります。2020年の夏に開催される東京オリンピック・パラリンピックの時期には、特に注意が必要でしょう。

いずれにしても、まだかかっていない人だけでなく、すでにかかった人も、流行のピークを過ぎたからといって気を緩めずに、手洗いなどを徹底するとともに、必要に応じて国立感染症研究所のホームページ(https://www.niid.go.jp/niid/ja/)などで情報を確認してほしいと思います。

(ライター 田村知子)

今村顕史さん
がん・感染症センター都立駒込病院感染症科部長。1992年浜松医科大学卒業。駒込病院で日々診療を続けながら、病院内だけでなく、東京都や国の感染症対策などにも従事。日本エイズ学会理事などの様々な要職を務め、感染症に関する社会的な啓発活動も積極的に行っている。自身のFacebookページ「あれどこ感染症」でも、その時々の流行感染症などの情報を公開中。都立駒込病院感染症科ホームページ(http://www.cick.jp/kansen/)

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