マー君の通訳が語る 一流メジャーリーガーの気配り術ヤンキース・田中将大投手の通訳 堀江慎吾さん

堀江さんの記憶に一番残るのが、田中投手の1年目、2014年のシーズンを最後に現役を退いたデレク・ジーター内野手だ。長年、キャプテンとしてヤンキースを率いたジーター選手は、相手チームのファンにも慕われるメジャーのスーパースターだったが、慕われる理由は、プレーのすごさだけでなく、人柄にもあった。

「最初にジーター選手と話をした時、田中投手の日本でのニックネームは何かと聞いてきたので、『マー君』だと教えてあげました。他の選手は田中投手のことを『マサ』と呼んでいましたが、ジーター選手だけはそれ以降、ずっと『マー君』と呼んでいました。ジーター選手はいつも周りに声を掛け、冗談で相手を和ませるなど、すごく気配り上手。あらゆる面で本当にリーダーシップのある選手でした」

新人王が他の選手のグローブを温める

気配りという点では、田中投手も、毎年必ず、堀江さんに新しいグローブをプレゼントするなど、気配り上手という。グローブは堀江さんの名前入りといい、堀江さんはこれまでのグローブを大切にとってある。

堀江さんがいま一番注目しているヤンキースの選手が、アーロン・ジャッジ外野手だ。2017年にア・リーグの本塁打王と新人王を獲得したチーム期待の若手だが、堀江さんによれば、ジーター選手同様、気配りが半端ないという。

試合中、味方の攻撃が終わって守備につく時、最後にアウトになったり残塁したりしてグラウンドにいる選手に、ベンチからグローブを持って行ってあげるのはよくあるシーン。だが、堀江さんが驚いたのは、非常に寒い日だったため、そのままではグローブをはめた手が冷たいだろうと、ジャッジ選手がグローブをベンチのストーブで温めてから持って行ったことだ。

また、ジャッジ選手は非常に気さくな性格で、よくチームのスタッフを誘って食事に出掛けるなど、選手同士ばかりでなく、裏方とのコミュニケーションも欠かさないという。「現在、ヤンキースのキャプテンは空席ですが、もし球団が次のキャプテンを指名するならジャッジ選手かもしれないと、個人的には想像しています」と堀江さんは言う。

(ライター 猪瀬聖)

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