「リーダー向きの特性」に性差 大手25社2500人調査

独立行政法人労働政策研究・研修機構の「データブック国際労働比較2018」によると日本の女性管理職比率は12.9%。米国は4割超、英仏は3割超と遅れが目立つ。

背景にはジェンダーに関する無意識の偏見があるのではないか。淑徳大学の野村浩子教授は大手25社の社員ら2527人に「リーダーシップの性差とジェンダー・バイアス調査」を実施。「リーダーは男性向き」と思い込むバイアスがある可能性が浮かんだ。

社会のなかで「組織リーダー」「男性」「女性」に対して、どんな無意識の偏見があるかを探るため「責任感が強い」など同じ38項目を提示。各パターンで「望ましい特性」と思う度合いを尋ね、各項目の平均値を比べた。組織リーダーと男性は「望ましい特性」の上位10項目の半数が重なった。女性は2項目のみでリーダーの望ましさとの乖離(かいり)が浮き彫りになった。

ただ、同調査から企業のダイバーシティ推進の施策が偏見を低減する可能性も得られたという。数値目標設定などで計画的に女性管理職を育成する企業ほど社員の性別役割分業意識は低いと分かった。

全管理職必須のダイバーシティ研修の実施企業では女性社員のリーダー意欲が高い傾向もみられた。「まずは組織にあるジェンダーバイアスを可視化して課題を把握し、これらの取り組みを進めることが求められる」(野村教授)

17年度からの科学研究費補助金を得た研究で18年にインターネット上で調査し役員も回答。川崎昌目白大学客員研究員が分析に協力した。

[日本経済新聞朝刊2019年2月4日付]