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「目を見て話せ」は大間違い? 仕事が進む実践スキル 『チームを動かすファシリテーションのドリル』 山口博氏

2019/1/30

会議で適切な合意を導くには、それなりのスキルが必要。写真はイメージ=PIXTA

ビジネスマンに必須のスキルといわれるのが「ファシリテーション」だ。ただ、「会議進行テクニック」のように狭くとらえる向きもあり、誤解も多いようだ。『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社)を書いた山口博氏は「巻き込み型で仕事を進めるうえで必須のマネジメント術」と、重要性を説く。グループで仕事を進めるのに欠かせないファシリテーションの考え方と実践法を聞いた。

■コミュニケーションのスキル、自撮りで確認

会議の議題を決め、質問や意見を引き出してスムーズに進行し、適切な結論を導く――。一般的なファシリテーションのイメージだ。英語の「facilitation」には「促進」という意味があるが、山口氏は「段取りや手順に終わってしまうと、本来の意味からずれる」と指摘する。むしろ「幅広い参加者との間で、望ましい合意形成を実現するための方法として活用してもらいたい」という。

自撮り練習の効用を説く山口博氏

「山口流」が興味深いのは、身体表現に根ざした極めて実践的なアプローチを重んじている点だ。たとえば「発言するときは、聞き手の目を見ろ」といわれるが、山口氏は「真に受けすぎてはいけない」とクギを刺す。長く見詰め続けると、相手はにらまれているような気になり、圧迫感や不快感を覚えかねないからだ。そこで山口氏は「2、3秒でいったん視線をはずす」よう提案。目線をはずす方向で、相手に与える印象を「操作」する方法まで指南する。

山口氏は、これまでのファシリテーション研修について「座学で総論や考え方を伝えるだけで、実践しにくいケースが多かった」と分析。自身が開く研修セミナーでは徹底的に実践を重視する。スマートフォンを自分撮り用の三脚に乗せ、営業トークや人事面談などの場面を想定した動画を撮影してもらう。すぐ再生して、自らの表情や口ぶりをチェックしてもらうと、大半の参加者はこわばった顔つきや硬い物言いに驚くという。

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