「教えてもらってません」 平気で言う若手の心理とはリクルートマネジメントソリューションズ 的場正人

写真はイメージ=PIXTA
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「受け身だ」「腰が重い」「何を考えているかわからない」などと評されがちな今どきの若手社員。そんな若手を、自分で考え、創意工夫し、動けるように育て上げるにはどうすればよいか。リクルートのグループ会社でトップクラスの営業成績をあげてきた的場正人氏の著書「自分で動く若手営業の育てかた」から紹介します。

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私は営業として社会人生活をスタートし、その後営業マネジャー、事業企画マネジャー、コンサルティングマネジャーなどを経て、現在はリクルートマネジメントソリューションズで、さまざまなクライアント企業の営業組織のコンサルティングを行っています。

その中で、たいへん多くのお客様から、若手社員育成に関する悩みの相談を受けてきました。

ゼロから自分で考え、やってみるのは非効率?

「入社後3年で、3割も辞めてしまった」「メンタルをやられてしまう若手が増えている」「全然成長してくれない」……。

これまでのやり方がまったく通用せず、途方に暮れている、そういった印象を受けています。

今どきの若手について、こんな経験はないでしょうか?

「教えてもらっていないのでできません」と平気で言う。

おそらく私も含め、マネジャーや管理職の世代が若手のころは、先輩や上司に何か指示をされたら、とりあえず自分で考えたやり方で、何でもやってみたのではないかと思います。

たとえば「A社の見積もり資料、つくっておけ」といった指示。「見積もり資料って、どうやってつくるんだ?」「どの商品を提案しているんだっけ?」「金額はいくらにすればいいんだ?」「ひな形はどこにあるんだろう?」と、わからないことだらけです。

それでも隣の席の先輩に、誰に聞いたらいいのか、とおそるおそる尋ねるところから始め、何とか自分でやってみようとしていたのではないでしょうか。

一方いまの若手は、ゼロから自分で考え、やってみるのは非効率だし、リスクが高いと考えて、このような対応になります。 関連資料やひな形のありか、金額、A社への提案内容、何を書き、何を省くべきか、最初からすべて説明してくれていれば、探したり、試行錯誤したりといった「無駄」がない、というわけです。

ネットですぐに「正解探し」。

訪問先の住所や道順を探すくらいのことであれば、確かにネットで調べるのが早くて正確です。しかし、たとえば「今度訪問するB社の○○部門では、どんな課題を持っているだろうか?」といった質問でさえも、ネットで答えを探そうとするつわものがいるくらいです。

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