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「日経TEST」編集長が選ぶ 2019年注目の経済日程

2019/1/7

米国ではFRBの金融引き締めの打ち止めが議論され、欧州では欧州中央銀行(ECB)が12月、量的金融緩和政策の終了を決めました。日米欧の中で日本だけが超金融緩和政策から抜け出せない構図が鮮明になります。

国内ではもう一つ、政治の動きも要注目です。4年に一度の春の統一地方選と3年に一度の夏の参院選が重なる亥年は、地方選での選挙疲れで自民党が苦戦しやすい「亥年現象」があると指摘されます。消費税増税に伴うポイント還元対策や、初めて100兆円を超えた19年度予算案での公共事業費の大幅増額の背景には、「参院選」があります。外交テーマも絡みます。その意味で、1月に予定される安倍首相のロシア訪問で北方領土問題がどの程度進展するかも、注目ポイントです。

■自動車は「移動サービス」、銀行業新規参入とメガバンク提携も注目

記者会見で握手するトヨタ自動車の豊田章男社長(右)とソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(18年10月)

日本の上場企業の株式時価総額首位と2位(当時)のトヨタ自動車とソフトバンクグループが18年10月、提携しました。テーマは移動手段をサービスとして使うモビリティー・アズ・ア・サービス(MaaS)です。18年の自動車業界は次世代技術の頭文字「CASE」のうちのE(電動化)に注目が集まりましたが、今度はS(シェアリング)です。漠然としたイメージだったクルマの「所有から利用」のサービスが具体化する年になると考えられます。

銀行業界では18年、無料対話アプリのLINEがみずほフィナンシャルグループと組んで銀行業に参入する、と表明ました。LINEなどプラットフォーム企業の参入は銀行にとって脅威ですが、みずほにはLINEが取り込む若い顧客層との接点を確保する狙いや危機感があります。20年の開業を目指し、19年春には準備会社を作る予定です。

このほか焦点となる企業の動きとしては、10月に楽天が第4の携帯電話会社として携帯電話事業のサービスを開始します。KDDI(au)と提携し、楽天はKDDIの設備で全国サービスを展開する一方、KDDIは決済ノウハウや加盟店情報の提供を受ける戦略も注目を集めます。

■ラグビーW杯から東京五輪・大阪万博へ、インバウンドはどこまで

「モノからコト」へのシフトが鮮明になった個人消費の分野では19年、コト消費を刺激しそうなイベントが目立ちます。全国12都市が会場となるラグビー・ワールドカップ(W杯)、そして2020年の東京オリンピック・パラリンピックと、世界中から観客が集まります。日本を訪れる外国人観光客は18年、3100万人を超え、20年の4000万人の目標が射程圏に入りました。

日本への外国人観光客数は17年、世界で12位と急上昇しましたが、19年にはトップ10入りをうかがう位置になりそうです。2025年の万博の大阪開催が決まったことは、「2030年に6000万人」の目標の実現へのエンジンになります。日本を訪れる観光客をそこまで増やすには、格安航空会社(LCC)の航空便の受け入れ増など、空港の活性化が課題です。19年は4月に福岡など3つの空港で予定される、公共施設の運営権を民間に委ねる「コンセッション」の動きなども要注目です。

このほかスケジュール表の「ビジネス・イベント・話題」の項目には、ビジネス雑談の話題になりそうなイベントをピックアップしてあります。「周年」は毎年必ず話題になります。中華人民共和国建国70周年、人類の月着陸(アポロ11号)50周年、柔らかいところではテレビアニメの「機動戦士ガンダム」が放送開始40周年です。

自分の仕事と直接関係しないニュースは頭に入ってきにくいものですが、経済を動かす大きなストーリーの中で接すると、一つひとつの出来事のつながりもわかりやすくなります。「スケジュール表」で、「この1年のストーリーがわかった」ような気になっていただければ、今後の情報収集に役立つと思います。日経TESTに興味を持たれた方は、ウェブサイトを訪れてみてください。

(日経TEST編集長 石塚慎司)

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