話題作が続く新星、伊藤健太郎 前に進めている実感
2018年10月期ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)や、興行収入14億円のヒットとなった映画『コーヒーが冷めないうちに』など話題作に次々と起用され、18年後半から頭角を現し始めた伊藤健太郎。11月に毎日放送の「MBS/TBSドラマイズム」枠で放送された連ドラ『ルームロンダリング』では、恋に奥手な主人公の元隣人役を好演した。
そして同枠で12月に放送された『この恋はツミなのか!?』では、恋愛経験なしのさえないサラリーマン・小日向大河を演じた。これが連ドラ初主演だ。「大河って、核心をつくことを悪気なくズバズバ言って、周りをイラッとさせてしまうタイプ。『なんかいるよな、こういうヤツ』って感じなので、自分の周りでもヒントを探しながら役作りしました。まくし立てるように長いセリフを言うシーンもありましたが、初恋相手となる多恵さん(柏木由紀)の前での態度はまた全然違うので、そんな部分も楽しみながら演じました」。
『昼顔』の西谷監督が恩師
モデル時代に、蜷川幸雄の舞台のオーディションを受けたことをきっかけに、俳優を志した。本格デビューは14年の連ドラ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』。高校教師の北野(斎藤工)の教え子で、私生活が荒れた問題児を演じて注目された。「演技は初めてで、西谷弘監督に厳しく指導していただきました。西谷監督が今の僕を作ってくれたと言っても過言ではないです。でも本当に恐かったんです。すごい鋭い目で、ゾクッとするくらい(笑)。今ではもちろん感謝してます」。
『今日から俺は!!』ではかわいげのあるツッパリ、11月に公開された映画『ういらぶ。』では理想の兄など、18年はさまざまな作品と役柄に恵まれた。「役の幅が広がったとはまだ思えないけど、前に進めている実感はあります。まだまだ、これからです」と決意を見せた。
(ライター 内藤悦子)
[日経エンタテインメント! 2019年1月号の記事を再構成]
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