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「適量の飲酒なら中性脂肪は上がらない」ってホント?

日経Gooday

2019/1/12

正解は、(1)ホント です。

■1~2合までなら中性脂肪値は上がらないという報告も

一般に「アルコールが中性脂肪を増加させる犯人」のように言われることがありますが、実際にはどうなのでしょうか。

中性脂肪やコレステロールについての著書を多数出している肝臓専門医、栗原クリニック 東京・日本橋の院長・栗原毅さんは、「確かに、アルコールを“大量に”摂取すると中性脂肪を増やすことにつながると言われています。アルコールの飲み過ぎが『アルコール性脂肪肝』を引き起こすことも知られています。しかし、アルコールは、適量を守って飲めば害にはなりません。適量までなら、むしろ血中の中性脂肪値や脂肪肝などにいい影響を及ぼすのです」と話します。

1日当たりのアルコール摂取量が20~40g未満(日本酒なら1~2合程度)であれば、中性脂肪値は酒を飲まない人とほぼ変わらなかった。(肝臓. 2010;51(9):501-507.)

実際、栗原さんは、過去40年にわたって患者を診てきた中で、多数の脂肪肝患者に接してきましたが、アルコールの飲み過ぎで「アルコール性脂肪肝」になる人は多くなかったそうです。むしろ今は、アルコールを飲まない人の間で脂肪肝が増えているのだと話します。

「飲酒量と中性脂肪値や脂肪肝などの関係を調べた研究結果で、1~2合くらいまでの飲酒(アルコール量20~40g未満)であれば、中性脂肪値は上がらないという報告も出ています」と栗原さん。

この研究は、北海道・苫小牧市にある王子総合病院健診センターで健康診断を実施した男女3185人を、「お酒を飲まない人」「1日当たりアルコール20g未満飲む人」「20~40g未満飲む人」「40~60g未満飲む人」「60g以上飲む人」の5グループに分け、肝機能値や、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪などを調べたデータです(肝臓. 2010;51(9):501-507.)。

それによると、中性脂肪の数値はアルコール量が20~40g未満(日本酒なら1~2合程度)であれば、酒を飲まない人とほぼ変わらないという結果が出ています。なお、HDLコレステロールは飲酒量が上がるほど増加、LDLコレステロールは減少する傾向が見られました。

栗原さんは、中性脂肪を気にするなら、お酒より「おつまみ」に注意した方がいいと話します。「中性脂肪が高い人はおつまみを食べ過ぎているんです。最初からポテトサラダを食べてしまうような人は、たいがい中性脂肪が高いですね。お酒を飲まない人でも、食べ過ぎの人は中性脂肪が高くなりがちです」(栗原さん)

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2018年12月25日付記事を再構成]

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