日本のBtoBは10年遅れ マーケティング会社の目線シンフォニーマーケティング社長 庭山一郎氏

シンフォニーマーケティング社長の庭山一郎氏
シンフォニーマーケティング社長の庭山一郎氏

マーケティングを統括するCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)は消費者向けの製品を扱う企業に多い役職だが、BtoB(企業間取引)中心のメーカーでも新設する企業が徐々に増えている。BtoB分野のマーケティングを請け負うシンフォニーマーケティング(東京・千代田)の庭山一郎社長に最新の動きを聞いた。

BtoBマーケティング、日本企業に軽視の歴史

――BtoB企業でもCMOやマーケティング部門を置く企業が増えてきました。

「日本のBtoBマーケティングは米国から10~15年遅れています。強い製品、強い営業、強い販売代理店網で売れた時代が長かったからです。系列の取引もあり、指示された通りに安く作るのを重視してきたので、当社から声をかけても『マーケティングの必要はない』と言われるケースがほとんどでした」

「風向きが変わったのは2008年のリーマン・ショックの後です。日本のメーカーは系列取引に頼れなくなったうえに、円高傾向になって海外でも苦戦します。『製品でも営業でもアフターサービスでも負けていないのに、なぜこんなに勝率が低いのか』と考えたとき、マーケティングの差に思い当たったのです」

――「アカウントベースドマーケティング(ABM、営業視点でマーケティングを再構築すること)」の導入を勧めていますね。

「顧客となる確率が高い企業への営業活動を優先するのは、どんな企業でもやっていることです。その確率や優先順位を個人の経験や勘に頼らず、デジタル化・数値化してはじき出すのがABMの手法です。これを使えば、顧客の様々な部門で、多くの種類の製品やサービスを使ってもらいやすくなります。企業を『面でおさえる』わけです」

「BtoBのマーケティングには4つのステップがあります。まず、展示会に出展したり、資料請求を受け付けたりして見込み客の情報を集める。次にそのデータを整理整頓する。そして見込み客にアプローチする。最後が、その結果を受けて重点的に攻める目標を絞り込む、です」

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