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グルディス講座を再現(下) 「議論を始める前に時間配分を」

就活リポート2018(2)

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NIKKEI STYLE

グループディスカッション講座、2回目のテーマは「5年後までに歯磨き粉の売り上げを2倍にするための施策を考えなさい」でした。さきほどの自由討論型と違い、課題解決型のテーマです。1回目の講師のアドバイスによって、より深い議論ができるようになるのでしょうか。また、ディスカッション終了後には、就活を経験した4年生からのアドバイスもあります。参考にしてください。

「それでは始めてください」。2回目のグループディスカッションのスタート。

どうやって売り上げを2倍にするか

講師からアドバイスに従い、自己紹介をした後に役割決めと、スムーズに進行しています。2回目ということもあり、参加者同士も打ち解け、アイデアが次々と出ています。

「これからは人口が減るけど、高齢者は増えるから高齢者向けに絞っては?」「高齢者にすると、使いやすいとか、見やすい、刺激が少ないとか?」「味の種類を増やす」「でも、高齢者は入れ歯になったら歯磨き粉を使わないのでは?」「売り上げ2倍は難しいかな?」。

高齢者向け市場では2倍にするのは難しいと判断し、次のターゲット探しへと。「今から5年後だと、20年にある東京オリンピックを利用して一気に市場を拡大させるとか」「プレミアム歯磨き?」などの意見が出され、最終的には働いている人に昼食後の歯磨きを拡げるというアイデアに落ち着いた。売り上げを2倍にするためには、「使う頻度を増やす」という結論に達しました。

発表者には男子学生が立候補し、働く男女を対象に、昼食後の歯磨きを広く普及させるムーブメントを起こすという発表で、2回目が終了しました。ところが、講師から発表の際に模造紙を使っても良いというアドバイスをもらったにも関わらず、A3用紙2枚を使っての発表。残念。

参加者同士、名前で呼び合う

2回目の講評、アドバイスをするのは、多くのグループディスカッションを実際に経験した内定者2人。航空会社から内定を得ている女子学生と、不動産会社に内定している男子学生です。

まずは女子学生から。全体的には1回目より発言が多く良かったとしながらも、次の4つの注意・アドバイスがありました。

・自己紹介をしたにもかかわらず、お互いを名前で呼び合っていなかった
・時間配分は最初に決めた方がいい
・発表資料は最後に書くのではなく途中から書き始める
・アイデアはあまりこじんまりさせない

時間配分については「テーマの定義付け○分、アイデア出し○分、まとめ○分」などと、時間配分を決めた方が議論にメリハリがつくということでした。また、グループディスカッションは企業によって時間もまちまち。60分もあれば10分ということもあり、長い場合には時間を持て余すことあるし、短ければ時間が足りなくなることもあります。使うという意味でも有効に時間を使うという意味でも時間配分は必要とのことでした。

また、発言の少なかった男子学生には「女性4人に対して男性2人なので、発言しにくかったかもしれませんが、そんな時こそ男性側の意見を言うべき」というアドバイスがありました。これは文系と理系、首都圏と地方など、それぞれ異なる立場、経験からの発言があると議論が広がるということ。

発表者は最初に決める

2人目の先輩からはまず、ディスカッション中の姿勢についての指摘がありました。「みんな書記が書いている紙ばかり見ていたが、もう少し話してる人の目を見るように。聞く姿勢でインプットの量も違ってくるし、話している人も見てもらったり、うなずいてもらった方が話しやすい」と。

また、次のような指摘がありました。

・テーマの定義を最初に決める
・発表者は最初に決める
・タイムキーパーはスマホではなく腕時計で
・発表には結論、理由、具体的な発言を入れる

定義については、今回のテーマにある「売り上げを2倍」にたいして、業界全体で2倍なのか、企業として2倍なのか。また企業の場合には、大企業なのか中堅企業なのか規模によっても2倍へのアプローチが異なってくるとのことでした。発表者を決めるタイミングは、最初に決めておけば発表者は議論の中から説明する材料を仕入れることができ、話す内容をまとめやすいと言います。腕時計がいい理由については、発表する際や面接のときなど、時間を見るには腕時計がいいということでした。

また書記をしていた女子学生には「書くだけでなく発言することも忘れずに」というアドバイスも。自分の意見を言うのはもちろんのこと、長い発言をまとめる際に要約した内容を確認したり、議論の方向がずれた際にそれまでの議論の内容を指摘し、軌道修正するなど、書記ならではの発言もあるのです。

この後、参加学生から感想や気付いた点の発表がありました。「基本的なルールがわかったので良かった」「議論すればするほどまとめるのが難しかった」「これまでいくつかグループディスカッションを受けても何がいいのかわからなかった。具体的に指摘してもらえて良かった」「インターンで悔しい思いをしてきたので練習できて良かった」などの感想がありました。

最後に、司会からグループディスカッションのポイントとNGについて説明がありました。

以上、グループディスカッション講座のリポートです。皆さんも、本番前に友達と一緒に練習してみてはいかがでしょうか。

協力:日経HR

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