U22

就活

参加者限定イベントの誘いが来たら 就活教室 インターンシップ(5)

渡辺茂晃 日経HRコンテンツ事業部長・桜美林大学大学院非常勤講師

2018/7/25

インターンシップに参加したことに満足して終わってはダメ。参加経験を就活にどう活かすのかが重要です。また、インターンシップ参加後、企業からアプローチがあることも予想されます。どのように対応するのがいいのでしょうか。今回はインターンシップ参加の経験を就職活動にどう生かすかということについて説明します。

わからなかったこと、できなかったこと

インターシップに参加することによって、業界や企業、仕事、社内の雰囲気を理解したり、自分の能力を客観的に把握したり、他大学の友人ができたりと、多くのものを得ることができます。ただ、得られなかったものもあるはずです。インターン終了後には何がわかって、何がわからないのか、何ができて、何ができなかったのかをまとめてください。

特に「わからなかったこと」「できなかったこと」が大切になります。この2つをインターンシップの選考と参加中に分けて書き出し、今後の就職活動に向け、「わからない・できない」ことがないように対策を立てることです。具体的には以下のようなシートを作ってみるといいでしょう。

このように課題をまとめ、その克服法を明記することによって次のインターンシップ参加時の目的の1つにもなります。課題克服に合ったプログラムを選んで参加すれば、課題はどんどん解決できます。もちろん、インターンシップ参加に限らず普段の大学生活での中でも課題克服には通じるはずです。常に課題を意識しながら何かに取り組むことが、自分自身の成長につながるでしょう。

早期選考・一部免除が6割超

日経HR「2018年卒者インターンシップに関する調査」より

インターンシップに参加した人なら、つい期待してしまうのが参加者限定イベントや早期選考などです。日経HRが実施した調査では約75%の参加者が、(選考過程で)何らかの優遇を受けたと答えています。この数字を見ると、就活生の8割がインターンに参加するというのもうなずけますね。

では、具体的にどんな優遇があるのでしょうか。アンケート結果を見ると「選考の一部免除」(34.1%)、「早期選考の案内」(30.5%)、「限定の説明会、セミナー等の案内」(19.8%)、「リクルーター等の紹介」(7.8%)となっていました。「その他」には「インターンシップ・選考に参加したことで、採用担当者は良い印象を持ってくれていると感じた」「採用担当者が顔を覚えてくれた」といった声がありました。

「選考の一部免除」と「早期選考」で6割を超えていますから、インターンを選考の一部と捉えている企業がいかに多いかがわかりますね。企業が早期選考や選考の一部を免除する理由は、「早く内定を出して採用人数を確保したい」からです。つまり、以下のように考えています。

日経HR「2018年卒者インターンシップに関する調査」より

「インターンに参加し、選考を受けてくれた学生=入社意欲の高い学生=内定を出せば入社する可能性が高い学生」なので、彼らの優遇は採用計画人数の一定数の確保につながります。

このように企業は入社してくれることを期待して、インターンシップ参加者を優遇しています。もし、第一志望の企業のインターンシップに参加し、選考が進み始めたら採用担当者には「内定が出たら必ず入社する」という気持ちをアピールしておいたほうがいいでしょう。

懇親会も選考の一部と思って

選考の優遇とは別に、2回目のインターンシップに呼ばれることもあります。1回目のインターンシップで評価の高かった人だけが参加を許されるものです。企業によっては、2回目に参加できた人は選考のほとんどを免除され、本選考は最終面接のみということも。それでも最終面接で落とされる人はいるようです。2回目のインターンシップに参加したからと言って安心せず、参加中は気を抜かず、終了後も本選考の準備は怠らないことです。

社員との懇親会や就活相談会、模擬面接会など、「限定の説明会、セミナー等の案内」に参加を要請されることもあります。「懇親」「相談」「模擬」などの言葉があると選考とは別と考えてしまうかも知れませんが、そうとも限りません。企業は経団連(大手企業が加盟する経済団体)が定めた指針にある「選考は6月以降」という採用スケジュールを表向きは守っています。そのため「面接」とは言わず、「面談」などという言葉を使いながら実質的な選考をしている企業もあるからです。

一方で、自社のファンとなる学生を集め、採用選考解禁後により多くの学生に選考を受けてほしいと考えている企業もあります。選考を受けてくれるように、参加者をつなぎとめるために懇親会などを開催しているケースです。このような企業は選考とは切り離して考えていますが、企業の考えは学生には分かりませんから、すべて選考の一部だと思っているほうが賢明でしょう。

インターンシップ参加後には企業からさまざまな形でアプローチがあります。入社したいと思っているなら、企業に呼ばれたら参加するようにしてください。そして、いつ呼び出しがあってもいいように、インターンシップで見つかった課題は早めに克服し、「できない」「わからない」ことがないように準備をしましょう。

インターンシップに参加することは、皆さんの企業選びの視野を広げ、自分の知識やスキルを客観的に把握し、さらなる成長へのきっかけになります。学業や課外活動と両立できる範囲で参加してみてください。

※就活教室の「インターンシップ」編は今回で終了します。

渡辺茂晃(わたなべ・しげあき) 日経HRコンテンツ事業部長、桜美林大学大学院大学アドミニストレーション研究科非常勤講師。91年入社。高齢者向け雑誌編集、日本経済新聞社産業部記者を経て98年より就職関連情報誌・書籍の編集に携わり、2005年日経就職ナビ編集長、2015年日経カレッジカフェ副編集長、2018年から現職。著書は『これまでの面接vsコンピテンシー面接』『マンガで完全再現! 面接の完璧対策』『面接の質問「でた順」50』など。

U22 新着記事

ALL CHANNEL