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生き方

就活をするにあたって考えてほしいこと 僕ら流・社会の変え方(29)

横尾俊成 NPO法人グリーンバード代表/港区議会議員(無所属)

2018/3/7

2019年卒の皆さんは、自分の志望業界や志望企業を絞り込んだり、業界や業種への理解を深めるために業界研究や企業研究、自己分析などをしたり、採用選考に向けてさまざまな準備を進めていることでしょう。僕のところにも学生から就活についての相談をよくされますが、これまでの自分を分析することに加え、さらに考えてもらいたいことがあります。それは、この先の人生を通して何をやりたいのか、また、社会のどんな課題に向き合い、その中で自分はどんな役割を果たしたいのかということです。

そこで今回は、就職活動において社会課題と向き合う必要性について、3つのパートに分けてお伝えしたいと思います。

業界研究は必要?

まず、考えたいのが、業界研究は本当に必要なのかということです。なんとなく周りもやっているし、やらなければならないという漠然とした焦りから、様々な書籍などを手にとって、今後伸びる業界、人材が求められている業界などを調べ、そのための知識や技術を集中的に身につけようとしている人は多いかと思います。しかし、今、様々な業界は企業の再編や、新事業への参入に伴い、どんどん変化を遂げています。特にAIなどのテクノロジーの台頭で、どの業界もITと関わらずにはいられなくなってきていますし、副業・兼業の解禁は、様々な業界の中で人材が入り混じり、そこから新たな事業が生まれたりする状況をよりつくりやすくしています。

私のよく知るホームセキュリティーの会社は、10年ほど前までは、鍋ややかんなどの生活金物、ドライバーやハンマーなどの工具類、それに扉のノブや取手などの家具金物を売る、いわゆる街の金物屋さんでした。店の一角で合鍵などをつくっていたのですが、一人暮らし高齢者などの防犯対策や企業のセキュリティー対策がより求められる時代の趨勢を読み、今では家の鍵から企業の入退出管理まで一貫して行うセキュリティーの専門会社になりました。最近では、センサー技術の発展にともない防犯カメラの需要が増えているほか、セキュリティーから発して企業全体のコンサルティングも行うようになっているとのことです。販売業に興味を持って就職した人はこの変化にさぞ驚いていることでしょうが、社長さんには社会課題を的確に捉える先見の明があったと言えるでしょう。

今の小学生が働き始めるころには、今ある仕事の半分が入れ替わっているという予測が国内外で出されているほか、アメリカの未来学者レイモンド・カーツワイル氏によれば、2045年には「シンギュラリティ(技術的特異点)」、すなわち「人類の知性を超越する非生命的な知性」が出現し、私たちの想像を超える社会の大変革が起こるのだといいます。これからの社会では、業界や職種を選ぶより、変わっていく社会の中で、何のためにどんな仕事をしたいのかということが、より大切になっていくことでしょう。

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