学びながら親子で成長~家族で暮らすことの大変さと楽しさ
これからの女子キャリと生き方(21)
こんにちは。manmaの新居日南恵です。ここまでママ達へのたくさんのインタビューを重ねる中で、子育ての大変さも楽しさの両面を見てきました。個人のレベルで、向き合わなければならない「大変さ」もあるのかもしれません。
そこで今回は「子どもが産まれてからの生活が、就職や結婚で変わった生活よりもギャップが大きくて、自分自身がなかなか馴染めなかった」と語るママ、岡山さんにお話を伺いました。家族で暮らすことの大変さと楽しさについて、お話ししていきます。
岡山さんのライフキャリア
岡山さんは現在、兵庫県でNPO法人職員として活躍する2児のママ。旦那さんとは大学生時代から交際をしていて20代後半で結婚、すぐに1人目を妊娠しました。正社員で働いていた会社で育児休業を取得して無事に出産、育児を経て1歳の時に復職。その後2年働いて2人目を妊娠、同じく1年間の育児休暇を取得しています。その後転職を経て、現在のお仕事に就きました。現在は「子どもがいる家族の生活を、若い世代の人たちに知ってもらいたい」との思いで家族留学の受け入れ家庭になっています。
「子どもが産まれてからの生活が、就職や結婚で変わった生活よりもギャップが大きかったんです。だから、自分自身がなかなか馴染めなくて。だからこそ、子供がいる家族の生活を若い世代の人に知ってもらうことで、これからのライフキャリアを考える上で参考になればいいなと思いました」。そう語る岡山さんは、子育てによる生活の変化で「引越し」と「転職」の2つの転機を迎えました。
岡山さんに訪れた「転機」
岡山さんはお子さんが生まれた時、仕事と育児の両立のためご両親の近くに引っ越しをされました。ご夫婦共働きの中で、岡山さんのご両親が子育てを大きく助けてくださったと言います。しかし、お引越し先から職場までは少し距離もあり、通勤時間が長くなってしまった岡山さん。当初は、短時間勤務を続けていました。
しかし、今後のキャリアも見据えていきたいという思いも募ります。自分自身がより興味のあることに、直接関われる仕事をしていきたい。また、お子さんが小学生になってからのことを考え、この春、思い切って転職に。お子さんが小学生になれば、日中に帰宅することや学校行事への対応が必要になります。より打ち込める、なおかつ勤務時間の融通がきく現在の職場を選んだと言います。
そんな転職も、一筋縄にはいきませんでした。「自分にとってやりがいを持てる仕事を始めたことで、仕事への比重が大きくなることがあります。そのことに、自分も家族もまだ適応できていないことがあり、この選択が家族にとって自分にとって正しかったのかがわかるにはもう少し時間がかかりそうです」。
家族の大変さと楽しさ
岡山さんが「家族の大変さ」を感じるのは、ご自身の時間が取れず、起きているときはお子さんへの対応か仕事、家事をしているときだと言います。日常的に睡眠不足が続き、常に何かに追われているような感覚があると言います。自分だけではコントロールできないからこそ感じる「大変さ」はあるようです。
一方で「家族の楽しさ」を感じるときは、お子さんたちが仲良く楽しそうにしている姿を見るときや、父親と楽しそうに遊んでいるのを見るときだと言います。大変なことが続く毎日ですが、それでもやはりお子さんなしの生活は考えられないほど、やりがいと幸せに満ちた生活であることは間違いありません。
岡山さん曰く、生き方は十人十色。いろいろな人の生き方を知ってはじめて、自分の生き方を考えることができると言います。「家族留学やたくさんの大人たちに出会うことで自分の生き方を考える機会にしてください。私自身もまだまだ生き方や働き方は定まっていません。先は全然見えないし、これからも日々考えていかなくてはいけないなと思っているけど、子どもがいない生活はもう考えられません♪ 働くだけでなく、そんな生活もライフキャリアプランに入れて考えてもらえるといいなと思います!」
子供だけでなく、ママもまた、新しいことに出会いながら「大きくなっていく」のかもしれませんね。
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