これが「一人でできる」バイリンガルトレーニング!
"英語発信力"強化講座(9)
この連載も残すところ、あと1回になりました。これまでご紹介した英語表現で、皆さんの発信力はかなり高くなっていると思います。そして受験英語ではなく、大人の英語表現が身についていると思います。それでは、今回もよく使われる"短いけどもちょっと、大人の表現"を学びましょう。
【ミニテスト】
(1)That's not true.(それは本当じゃないよ):( 2語 )
(2)That's too bad.(それは残念ですね):( 5語 )
(3)Which is yours?(君のはどっち)?:( 4語 )?
(4)I'll buy this.(これを買います):( 3語 ).
(5)May I help you?(手伝いましょうか)?:( 5語 )?
(6)Make yourself at home.(くつろいでくださいね):( 3語 ).
(7)I can't believe it!(信じられない)!:( 4語 )!
(8)Do you know why?(なぜか知ってる)?:( 5語 )?
(9)Do you like it?(気に入った)?:( 3語 )?
(10)Don't eat too much.(食べ過ぎないで):( 5語 ).
【解答・解説】
(1)身に覚えのない批判を受けたとき、何も反論しないとそれを認めたことになります。「いちいち反論するのは大人気ない。言わせておけ」は、グローバルな舞台では通用しません。相手が間違っていたら、You're wrong.とか、You're mistaken.と言って、スグ反論する癖をつけましょう。いわれのない批判に対する"沈黙は禁"です。
(2)悪いニュースを聞いた時に返す表現にもいろいろありますが、一番無難な表現は、I'm sorry to hear that.(それを聞いて残念に思います)でしょう。共感や同情を示す時に幅広く使えます。That's a pity.(それは遺憾です)という表現もあります。Pityよりも強意の"Compassion"という言葉は、"思いやり"という意味です。
(3)Which is yours?は、2つのうち「どっちが君の?」と聞くときにも、3つ以上あるとき「どれが君の?」と聞くときにも使われます。Which one is yours? とも言います。"Which is yours?""Both!"(両方)は、子供のケンカでよく聞く表現です。
(4)買い物をしていて、「これに決めます」という時の表現です。I'll take it.も同じ意味で使われます。This is the one I want.とも言います。買うつもりが無い時に店員さんに付きまとわれたら、I'm just looking.(ただ見てるだけです)と言いましょう。
(5)Can I help you?と言ってもOKです。私はCan I~を多用します。「お手伝いできますか?=私にできそうならお手伝いさせていただきます」という気持ちを込めて使うようにしています。その気持ちを、ややかしこまった表現にすると、Do you need some help?になります。短く、Need some help?と言うこともあります。
(6)「自分を家にいるようにしてくださいね=くつろいでください」という意味です。通常、Welcome!などの歓迎の言葉の後に使われます。Make yourself comfortable.と言ってもOKです。自宅に呼ばれるということは、最大の歓迎を意味します。Thank you for inviting me.などの"お礼の言葉"を忘れないようにしましょう。
(7)「信じられな~い!」は、日本語の会話でもよく出てくる表現ですが、can'tの代わりにdon'tを使ってI don't believe it!と言ってもOK。また相手に投げかけるように、Can you believe it?とか、Can you believe that?と言うこともできます。
(8)Do you know why?は、理由を聞くときの一言ですが、より明確に「理由」を尋ねる場合は、Do you know the reason?でOKです。日本人は、この「理由」や「根拠」に弱いとされています。グローバルなビジネスの世界は、Why-Becauseゲームの世界です。学生時代にDebateのルールを学び、Whyに強くなってください!
(9)Do you like it? の代わりに、How do you like it?と言ってもOKです。「昨日の映画どうだった?」のように過去のことを聞く場合は、DoをDidにしてDid you like it?にすればOKです。 How do you like it?もHow did you like it?になります。
(10)かつてテキサスに行ったとき、アメリカ人の食べる量の多さに驚いたことがあります。「食うだけ食ってダイエット」......が私の印象でした。「食べ過ぎないで」には、Don't overeat.とか、Don't stuff yourself.(詰め込まないで)と言う表現もあります。後者は「食い過ぎんなよ!」という感じのかなり砕けた表現です。
「対訳」で、日英速音読トレーニング
前回は「英語News」を使ったトレーニングを紹介しました。今回は「対訳」を使った、日英速音読トレーニングを紹介します。
1.対訳の記事を用意する:左のページに英語、右のページに日本語訳が載った学習誌や対訳本を見たことはありませんか? 本屋さんで、月刊のCD付き英語学習誌などを手に取り自分のレベルより一つ下のものを手に入れてください。読む素材は一つ下、聞く素材は一つ上が基本です。まずは、CDを聞き、発音をチェックしてください。
2.英語を音読し時間を測る:次に左のページの英文を素早く音読し時間を測ります。今度は右のページの日本語訳を素早く音読し時間を測ります。そして、その比率を出します。英語60秒、日本語30秒なら、2:1です。これが1:1で理解度がどちらも100%なら、バイリンガルですね。この日英速音読トレーニングは、自分の英語回路の出来具合が分かる、「一人でできるバイリンガルトレーニング」です。比率が縮まると元気が出ますので、ぜひやってみてください。では、また次回!
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