MONO TRENDY

本日入荷 おいしい話

日本酒、お燗で舌鼓 温めて増す香りとうま味

2018/12/21

温めるとうま味が増して「燗上がり」する日本酒は多い(東京都千代田区の神田新八本店で)

冬は日本酒を温めた「燗(かん)酒」がおいしい季節だ。鍋や煮物料理と一緒に楽しむと体がじわりと温まっていく。近年は冷酒でフルーティーな香りと味のする銘柄が人気となっているが、この季節に燗酒の魅力を忘れてはもったいない。温めてこそ本領を発揮する「燗上がり」という言葉がぴったりな銘柄も少なくない。

■燗に向く日本酒は?

「温度を上げておいしくなるのは、世界でも珍しい日本酒の長所」。末廣酒造(福島県会津美里町)の7代目蔵元、新城猪之吉社長は熱く語る。欧米にもホットワインやホットウイスキーなど温めて飲むタイプのお酒はあるが、味わいそのものが温度で大きく変わるのは日本酒ならではという。

新城社長によると、初心者でもお燗にしやすいのは「生酛(きもと)」や「山廃(やまはい)」というジャンルの日本酒。それぞれ、醸造のスタート時点で自然の乳酸菌を使って醸すのが特徴だ。現代で一般的な「速醸」という製法に比べ、乳酸が残りやすいという。「乳酸は温めると味にふくらみが出る」。

「山廃や生酛づくりの日本酒は温めると味にふくらみが出る」と話す末廣酒造の新城猪之吉社長

同社は幕末の1850年(嘉永3年)創業。この山廃という製法を確立した。古来の生酛だと、蒸したコメを木桶(おけ)に入れて木の棒ですり潰していく「山おろし」という作業がある。山おろしを廃止しても造れるようにしたのが山廃だ。大正初期に、酒造技術者だった嘉儀金一郎氏が同社で試験醸造して広めた。

いまも看板商品の「伝承山廃純米 末廣」は、セ氏40度までの「ぬる燗」または40~55度程度の「熱燗」を推奨している。温度を上げると、ほうじ茶のようにまろやかな香ばしさが出てくる。口に含むとふわっとした味わいが広がり、ゆっくりとうま味が増していく。

MONO TRENDY 新着記事

MONO TRENDY 注目トピックス
日経クロストレンド
個店開拓の領域 QR決済事業者は3陣営に収れん?
日経クロストレンド
KDDI社長が先読み 5G時代はリカーリングが全盛
日経クロストレンド
コンビニを侵食 ドラッグストアは「小売りの王者」
日経クロストレンド
楽天OBがアットコスメでバカ売れ施策 その内容とは
ALL CHANNEL