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我が子のゲーム依存防ぐルール作り 5つの必須条件

日経Gooday

2018/12/21

写真はイメージ=(c)Iryna Tiumentseva-123RF
日経Gooday(グッデイ)

ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム依存」に陥る人が増えている(前回「長期休暇は引き金になりやすい ゲーム依存に注意」参照)。「いつでもどこでも半ば無意識のうちにゲームに手が伸びてしまう」といった軽い依存傾向が見られる段階で早く気づいて、本格的に依存が進行する前に食い止めたい。日本初の「インターネット依存専門外来」を開設した久里浜医療センター院長・樋口進さんに、万が一ゲーム依存に陥ったときの治療法や、ゲーム依存に陥らないようにするための予防策について聞いた。

■ゲーム依存の治療は長期間かかる

ゲーム依存が疑われ、専門の医療機関を受診したとしても、「1回の治療ですぐ治るわけではなく、ゲーム依存の治療は1人に対して長い時間がかかる」ということをまずは知っておきたい。久里浜医療センターでは、専門外来を受診する患者に対して、多くの場合、最初はゲーム時間を減らすことから始めて、我慢強くモニターしていくという方法で治療を続けていくという。

「ゲームをする時間を決めても、なかなか守れないのが依存症という病気です。それを分かったうえで、長く付き合いながら指導していくのが、私たちの仕事だと思います」(樋口さん)

ゲーム依存から抜け出す最大の決め手は「アカウントを消してゲームをやめてしまうこと」だが、何年もかけて作ってきたものを消すことには、当然ながら、ゲームに依存している患者は強く抵抗する。しかし一方で、ゲームのために生活が狂っていること、束縛されていること、様々なトラブルが起きていることについては、本人たちも自覚して悩んでいることが多い。そのため「本人との信頼関係を築きながら、タイミングを見て『いっそのこと消そう』と説得すると、応じてくれる場合もある」そうだ。

「彼らもゲームに依存することは怖いということを分かっているので、やり込んでいるメインのゲームのアカウントを消すことができれば、再び他のゲームを始めたとしても、自分でコントロールするため依存症状はそれほどひどくなりません」(樋口さん)

かといって、本人の承諾なしに親がいきなりスマートフォン(スマホ)を取り上げたり、アカウントを消したりしても、トラブルになるだけでうまくいかない。親に対しては甘えがあったり、親子間であつれきが生まれるからこそ、樋口さんのような専門の医師や第三者の力が必要となる。長い時間をかけて信頼関係を構築する中で、少しずつゲームとの接触を減らし、最終的にコントロールできるようになることを目指していく。

■ゲーム時間を減らし、新しい自分を発見するプログラム

久里浜医療センターでは、NIP(New Identity Program)という独自のプログラムも実施している。運動や作業に取り組むなど、ゲームから離れた環境で一定時間を過ごすことで他者とのコミュニケーションを学ぶ。

同時に具体的な使用時間などを記録してモニタリングすることで問題点を視覚的に把握し、「ゲーム以外に楽しいと感じるものはない」「ゲームをしていないと不安で具合が悪くなる」といった認知のゆがみ(ゲームに対する過大評価やゲームをやめることへの恐れなど)を修正していく認知行動療法も組み合わせる。これまでゲームに費やしていた時間やエネルギーを他のものに向け、「新しい自分を発見するための治療プログラム」だ。

場合によっては入院治療や集団で野外体験活動を行う「ネット依存治療キャンプ」などを実施することもある。そうした治療プログラムを通して、本人のゲームに対する愛着が減ったところでアカウントを消すように説得したり、本来の行動を取り戻すきっかけを見つけられるように援助していくという。

「大切なのは、本人が治療に向き合う決意をすること。その第一歩を踏み出させるためには家族や周囲のサポートが不可欠です」と樋口さんは言う。

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