インフルの季節が来た! ウイルス知識をクイズで点検

NIKKEIプラス1

9位 インフル予防、より効果が高いのは?
正答率56.3%

(1)外出後のうがい (2)外出後の手洗い

「インフルエンザウイルスは比較的早期に体の細胞内に入ってしまうため、外出後のうがいでは防ぎきれない」(大谷さん)。うがいはのどにある気道の線毛の乾燥を防ぎ、病原菌などの異物を体外に出しやすくするが、インフルエンザウイルスが細胞内に入った後では効果が期待できない。接触感染を避ける点では手洗いやアルコールによる手指消毒の方が有効だ。

答えは(2)

10位 ウイルス性胃腸炎に感染後、発症する可能性がある病気は?
正答率61.8%

(1)腸閉塞 (2)過敏性腸症候群 (3)虫垂炎

「感染性の胃腸炎がきっかけで、一部の人は過敏性腸症候群を発症する」(江田さん)。過敏性腸症候群とは腸の働きが異常となり、腹痛や下痢、便秘などを伴う疾患だ。胃腸炎で腸のペースメーカーとなる細胞が減り、過敏になっているところにストレスやPM2.5などの環境汚染物質が刺激として加わると、過敏性腸症候群に移行してしまうことがあるという。「都会暮らしの高収入、高学歴のエリートや管理職に多く、人によって半年ほど長引くこともある」(江田さん)

答えは(2)

11位 ノロウイルスの消毒に必要なのは?
正答率64.5%

(1)重曹

(2)次亜塩素酸水

(3)過酸化水素水

ノロウイルスに感染した場合、家族に移さないためにも消毒は不可欠。塩素系漂白剤などに含まれている次亜塩素酸が有効だ。水で薄めて、ペーパータオルなどにつけてドアノブやトイレ、汚染場所を拭く。嘔吐物を片付ける人にうつることが多いので、素手で触らないよう手袋をつけ、次亜塩素酸水をまき、汚染箇所を広げないようにして拭き取る。

答えは(2)

12位 ワクチンがないウイルスは?
正答率64.9%

(1)ノロウイルス (2)ロタウイルス (3)インフルエンザ

ノロウイルスはワクチンがなく、感染後も治療薬はない。対症療法しかなく、水分と栄養の補給を心がけるようにする。脱水症状が進むと急性腎不全になるケースも。点滴などによる水分補給が必要だ。ノロウイルスは12~3月の流行期に繰り返しかかる人もいる。ロタウイルス胃腸炎は乳幼児がかかりやすく、嘔吐、下痢を起こす。ワクチンの予防接種(任意)は2011年から始まった。

答えは(1)

13位 マスクの使用で正しくないのは?
正答率66.1%

(1)口を覆うフィルターは触らない

(2)同じマスクは長くても2日まで

(3)マスクを外したら手を洗う

マスクの口周りを覆うフィルターにはウイルスが付着している可能性がある。2日以上使うとウイルスが多く付いていたりウイルスを広げたりすることがあるため、毎日取り換えて清潔を保つ。使い終わったら袋に入れて口を閉じて捨て、手を洗う。

答えは(2)

14位 咳におすすめの食品は?
正答率66.7%

(1)ハチミツ (2)ニンニク (3)ネギ

咳(せき)が出ている人がハチミツを食べると症状が緩和したという複数のデータがある。ただし、1歳未満の子供はハチミツによって乳児ボツリヌス症にかかるリスクがあるため、食べさせてはいけない。また、長引く咳は風邪ではなくぜんそくなどの病気の可能性があるので、2週間以上症状が続くなら受診しよう。

答えは(1)

しっかり眠って免疫力をアップ

風邪やノロウイルスについて、どんな対策を取ればいいのか。今回の調査では約4割が対策をしていると回答。「手洗い、うがい、マスク」(60代男性、会社員)の3つを挙げる人が多かった。

効果が期待できるのが「毎食後の歯磨き」(30代女性、主婦)だ。口の中をきれいに保つと、インフルエンザの発症を抑えることが分かっている。「加湿」(40歳男性、会社員)も欠かせない。乾燥するとウイルスの生存率が高まる。室内の湿度が50~60%になるようにしよう。ただし湿度が高すぎると、カビやダニが増殖するので気をつけたい。

インフルエンザ対策では18年、新薬「ゾフルーザ」が登場した。これまでの治療薬と違って服用が1回で済み、ウイルスの増殖を抑えられると注目されている。ただ、さいわいこどもクリニックの木実谷貴久診療部長は「メリットもあるが、薬との飲み合わせで効果がどう変わるかなど、まだ分からないこともある。まずはワクチンで予防を」と訴える。

風邪や感染症にかかりにくくするには免疫力を下げないことが重要だ。江田クリニックの江田証院長は「一番避けたいのは睡眠不足」と指摘する。基本は休息と栄養のある食事だ。栄養素ではビタミンDが注目されている。軽い運動もいい。風邪のひき始めなら入浴やウオーキングはむしろ回復に役立つ。「疲れるほど入浴しなければ大丈夫」(池袋大谷クリニックの大谷義夫院長)という。

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 問題文と選択肢。数字は正答率。11位と13位の写真は尾城徹雄撮影。

調査の方法 江田クリニック(栃木県栃木市)の江田証院長、池袋大谷クリニック(東京・豊島)の大谷義夫院長、さいわいこどもクリニック(東京都立川市)の木実谷貴久診療部長の協力を得て、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症についての知識を問う問題を20問程度作成。11月下旬、インターネット調査会社のマクロミル(東京・港)を通じ、全国の20~60代の男女に解いてもらった。有効回答数は1030(各世代とも男女同数)。

[NIKKEIプラス1 2018年12月15日付]

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