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今回発売されるプレイステーション クラシックは、94年発売の初代プレイステーションを復刻したものだが、当時のゲームソフトや周辺機器がそのまま使えるわけではなく、遊べるのは内蔵された20タイトルのゲームだけ。その点では機能限定版ではあるものの、後述するように、かなり進化している部分もあり、内蔵タイトルは快適に遊ぶことができる。

本体ちっさ! コントローラー軽っ!

いろいろな媒体で製品写真を見てはいたものの、実際に目にしたプレイステーション クラシック本体の第一印象は、「やっぱり小さい!」だった。コミックスくらいのサイズ感といえば伝わるだろうか。一方、そこから伸びる2本のコントローラーは当時と同じサイズだ。本体は小さくなっているのに、コントローラーはコネクターを除いてサイズも見た目も往年のプレイステーション用コントローラーそのまま。本体と並べたときの比率がなんだかおかしく、遠近感として間違っているような気がする……。

こうして並べてみるとコントローラーと本体の比率に筆者が感じた違和感がお分かりいただけるのではないかと思う。コネクターが小型化されているので当時のコントローラーは使えない

コントローラーには、本体とのサイズ比と別に違和感を抱くことがもう一つ。プレイステーション クラシックのコントローラーには、今ではすっかりおなじみになった「アナログスティック」がないのだ。このため頼りないくらいスリムに見える。プレイステーションで2本のアナログスティックが使えるようになったのは97年4月に「アナログコントローラ」が発売された後の話だ。

ついでに言うと、持った印象もとても軽い。本体をブルブルと振動させるモーターが入っていないからだ。プレイステーション用コントローラーの振動は、97年11月発売の「DUALSHOCK」で実現した。

手に持ってみると、コントローラーが超軽い

PS4用のコントローラー「DUALSHOCK 4」を見れば、アナログスティックと振動に加え、L2/R2ボタンはアナログ入力が可能になるわ、ブルートゥースによるワイヤレス接続はできるわ、6軸検出のモーションセンサーは内蔵しているわ、タッチパッドは搭載するわ、スピーカーとマイクがついて音声入力ができるわ、プレーヤーを識別しやすくする4色のライトバーがぴかぁっと光るわ……と機能盛りだくさんである。

現行のDUALSHOCK 4とプレイステーション クラシックのコントローラーは基本的なシルエットがよく似ているだけに、その機能面の違いが際立つ。とっても軽い掌中のコントローラーに、過ぎ去った時間の長さを痛感してしまった。

読み込み時間がゼロ レジューム機能もあり

前述のように、プレイステーション クラシックは20タイトルを内蔵している。電源を入れた後に表示されるメニューから遊びたいタイトルを選べば、ほぼ瞬時にゲームが立ち上がる。スゴい。これがスゴい。

CD-ROMは現在使われているBlu-rayフォーマットに比べてメディア上のデータ密度が格段に低いこともあり、かつてプレイステーションに搭載されていたCD-ROMドライブの読み込みは決して速いとは言えなかった。なにせ『リッジレーサー』では起動時の読み込み中に『ギャラクシアン』が遊べるようになっていたくらい、ゲームの起動に時間がかかるのが常。それが、プレイステーションの「味」だったのだ。

加えて、オリジナルでは外部のメモリーカードに記録していたゲームのセーブデータも内蔵メモリーに記録されるし、プレー中に複数のディスクを入れ替えねばならなかったタイトルも、本体のボタンを押して画面の指示に従うだけで継続できるようになっている。なんという快適さか。

プレイステーション クラシックが内蔵しているのは20タイトル。個人的には『パラッパラッパー』シリーズが入ってなかったのが残念。原作付きのものなど版権が絡んだりして収録が難しいタイトルも多かったのではないだろうか

一方でソフトはオリジナルのまま。当時としては画期的だった3D処理能力も、表示可能なポリゴン数が少ないため、キャラクターはブロック玩具の人形みたいだ。画面表示能力だって当時のテレビが基準となっているから、256×224ピクセル、最大でも640×480ピクセルしかない。

オリジナルでは右側の「OPEN」のボタンを押すと中央の丸い部分が上に跳ね上がり、ドライブにディスクを入れられた。プレイステーション クラシックでは複数のディスクで構成されたタイトルでディスクを入れ替えるときに「OPEN」ボタンを押す

それを最新の4Kテレビに映し出すとその画面は笑ってしまうくらい粗いのだが、プレーすればそんなのは関係ない。ゲーム内容は言うまでもなく当時夢中になったものだし、操作性は前述のように快適になっている。実際に遊んでみて知ったのだが、ゲームを中断してメインメニューに戻っても、また中断したところから始められるレジューム機能もあるではないか。これが超便利。RPGでセーブポイントがなかなか見つからないようなときでも気軽に中断できるのだ。

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復刻ゲーム機はブーム?