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中古住宅なぜ売れない 質と価格の透明化がカギに

2018/12/4

魅力に乏しいともされた中古住宅の取引は活性化するのか(都内の住宅街) 

2019年の消費増税が決まり、消費を低迷させないためのいろいろな政策が議論されています。なかでも住宅は価格が高いので、新築に比べ割安な中古住宅に消費者の目が向く機会となりそうです。

17年度の国土交通省の調査では、新築住宅を購入した人に中古住宅にしなかった理由を聞いています。注文住宅の場合、購入した人の約62%が「新築の方が気持ち良いから」と答えており、中古は魅力に乏しいと考えられているようです。

海外に目を向けると事情は違います。国交省の試算によると、日本の中古住宅流通戸数を新設住宅着工戸数との合計で割ると約15%でした。米国は約83%(14年)、英国約87%(13年)とより高くなっています。欧米に比べ、なぜ日本では中古住宅の取引が少ないのでしょうか。

国交省調査では、「隠れた不具合が心配だった」が約27%など、中古住宅の品質への不安が見て取れます。国は4月、品質を明らかにするための取り組みを始めました。住宅の売買などを扱う宅地建物取引業者は仲介時、外壁のひび割れや雨漏りなど劣化のインスペクション(建物状況調査)を実施するかどうか、売り主や買い主に確認することを義務付けました。中古住宅の品質を国が業界団体を通じ、保証する仕組みも動き出しています。

品質だけではなく、価格の透明化の動きもあります。国交省は来年度、中古住宅に公的なIDを付与し、取引価格などの情報を記録する仕組みを始めようとしています。詳細な情報を得ようとしても、わかりにくいのが実情でした。取引価格の推移が分かれば、物件の相場も分かりやすくなると期待されます。

一方、立地や間取りなどが様々なため一点ものといえる中古住宅もあり、相場だけでは価格の判断が難しいといったケースがあります。不動産競売流通協会(東京・港)は10月、中古住宅などをインターネットで紹介し、買い手を募るサービスを始めました。青山一広代表理事は「公平な価格付けを目指し、誰でも入札可能なオークション形式にした」と話します。

ネットに掲載後、1週間程度の間に入札を募集し、最も高い入札額で落札者と価格が決まります。始まったばかりで活況とまでは言えないものの、複数の入札により買い手が決まれば、価格の説得力は増します。

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