白河 気になる回答とはどんな?

大久保 例えば、「どしゃ降り」のマークを2カ月連続で付けているメンバーには必ず声をかけに行きます。また、フリー回答にコメントを書いた人には、基本的にすべて返信コメントを返しています。メールやメッセンジャーでコンタクトして追加のヒアリングをする場合もあれば、深刻度に応じて面談を設定する場合もあります。3割くらいの方がコメントを書いてくるので、かなりの量になるのですが。(笑)

白河桃子さん

白河 すごい。それを何人で対応しているんですか。どうしたら回答率があがるんでしょう?

大久保 キャリアエージェントのチームは4人です。ただ、データの集積や解析といったオペレーションの負荷も抑えた設計になっているので、かなり効率的に対応できていると思います。冒頭におっしゃっていたように、こういったヒアリングツールというのは運用が肝ですので、「打てば響く感」を大事にしています。回答に対して、必ずレスポンスが来る。この打てば響く感を出していかないと、ツールに対する信頼が育たないんです。回答率99%、フリー回答率3割を実現できているのは、努力の結果だと自負しています。

白河 月に1回、ヘルプを発信するチャンスがあるし、何か書けば必ずレスポンスが返ってくるということですね。これ、ハラスメント対策にもかなり使えるんじゃないですか。例えば、チームメンバーが全員、雨なのに、上司だけ晴れ晴れしているチームが浮かび上がって「何か変じゃない?」と気づけるとか。(笑)

大久保 はい、あります。そういった場合は、介入していきます。個別にメンバーに聞きにいって、事実確認をします。この一連の動きは、各部門の担当役員からキャリアエージェントチームへの依頼に基づいて行うもので、上司には伝えません。

ハラスメント問題の芽を摘む効果も

白河 今、どの企業もハラスメント対策をあわてて整えようとしていますが、その予防ともなる声の吸い上げにもなっていると?

大久保 はい。たくさん出てきます。

白河 そんなに正直におっしゃるなんて(笑)。すごいです。

大久保 もちろん、ハラスメントとして認定される前の段階で防げているという意味です。問題が深刻化する前の芽を摘むために、あえてストレートな設問で聞くようにしているんです。

白河 どんな聞き方なんですか? 非常に質問力が問われる部分かと。

大久保 Geppoの導入企業向けの勉強会でもお伝えしている例では、「あなたの周囲で、デリカシーがない人や振る舞いなどはありますか?」。他の聞き方としては、「当社が21世紀を代表する会社になるにあたって、改善したほうがいいポイントはありますか?」というものも。できるだけ前向きな聞き方にしようと心がけています。

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