19年に注目を集めそうな商品をピックアップした日経トレンディ12月号で2019年の「ヒット予測100」を特集した。その中から今回はデジタル製品と家電製品を紹介する。デジタル分野ではスマートスピーカーや、ワイヤレスイヤホンなどがさらなる進化を遂げる。家電では「焼き芋を作る」「尻の毛をそる」など、用途を超限定した小型家電にヒットの芽がまだある。
◇ ◇ ◇
【スマートディスプレイ】
アマゾンが12月に発売予定。10.1型画面付きの「EchoShow」タッチ画面を備えたスマートスピーカーが18年末以降に続々と日本で発売され、市場が活性化する。12月にはアマゾンが10.1型画面付きの「Echo Show」を発売予定。タブレットのようにも使え、利用者の裾野が広がりそうだ。Googleアシスタント対応モデルも海外では発表されている。
米レノボはGoogleアシスタント対応モデルを発表
LINEも7型液晶を備えた「Clova Desk」を年内に発売予定
【途切れない完全ワイヤレスイヤホン】
日本初の対応イヤホン「AVIOT TE-D01b」は、クラウドファンディングで目標の20倍となる約2090万円を集めたイヤホンの左右をつなぐケーブルがない完全ワイヤレスイヤホンは、ときどき片耳しか聞こえなくなることがあった。米クアルコムは、対応スマホとの組み合わせで音を途切れにくくする技術を開発。バリュートレードなどが対応製品を出す。
【フルサイズミラーレスカメラ】
ソニーのフルサイズミラーレス「α7 III」ソニーに続き、キヤノンやニコンもフルサイズ(35mm)のミラーレスカメラを発売。今後「ストックフォトで稼ぐ写真家などに大きな需要があるので、10万円前後のフルサイズ機も意外に早く出る」(BCNの道越一郎氏)との声も。
【キーボードレスノートPC】
ノートPC「Yoga Book C930」通常のキーボードの代わりに、手書き対応の電子ペーパーに表示されるキーで入力する、斬新なノートPC「Yoga Book C930」をレノボ・ジャパンが発売する。液晶画面もペン入力やタッチ操作が可能。事前予約は好調という。
【Snapdragonパソコン】
Snapdragonを搭載したノートパソコン「Yoga C630」スマホやタブレット用のプロセッサーだったSnapdragonを搭載したノートパソコン「Yoga C630」をレノボ・ジャパンが年内に発売する。駆動時間が25時間と長く、スリープからの復帰もスマホ並みに速いという。
【DFree】
排尿を予測する「DFree Personal」
「そろそろトイレに行きましょう」と表示。高齢などで尿意を感じにくい人も安心だ「外出したいが尿漏れが怖い」という悩めるアクティブ高齢者に福音。超音波センサーを腹部に貼ることでぼうこうの変化を検知し、排尿を予測する「DFree Personal」が7月、一般向けに発売された。実勢価格4万9800円(税別)。
【HUDヘルメット】
視線をそらさずに情報を確認できるヘルメットジャパンディスプレイは車載用ヘッドアップディスプレイ(HUD)の技術を活用し、視線をそらさずに情報を確認できるヘルメットを開発。現時点ではコンセプトモデルだが、簡易モデルが19年に登場する可能性も。サバゲーなどエンタメ用にも広がりそうだ。
■家電は防災用になる製品にも注目
【焼き芋メーカー2.0】
ドウシシャの新モデルは、焼きおにぎりプレートを新たに追加17年9月に発売されて好評だったドウシシャの「焼き芋メーカーBake Free」。18年10月にプレートを追加した新型が発売され、話題を集めている。11月上旬にはドン・キホーテからも焼き芋メーカーが登場する予定で、さらなるブレイクは必至だ。
【スマート宅配ポスト】
構成例での実勢価格はセットで26万6000円(税別)
インターホン、郵便受け、宅配ボックスが1つにまとめられており省スペース17年にブレイクした宅配ボックスをLIXILがさらに進化させた。ネットにつながり、宅配業者とのビデオ通話などが可能に。複数個の荷物が受け取れる他、自分がいないときに集荷してもらう機能も備える。実勢価格はセットで26万6000円(税別)。
【コードレススチーマー】
東芝ホームテクノの「La・Coo S TAS-X4」
最大スチーム量約12mL/分は、同社コード付きモデルの約15mL/分を下回るが、シャツのシワを取るには十分だった衣類スチーマーでは後発の東芝ホームテクノが、業界初のコードレス化を実現した「La・Coo S TAS-X4」で攻勢に転じる。およそ1分半ごとに30秒の給電が必要だが、利便性は劇的に向上。毎日使っても苦にならなそうだ。
【モテライト DL-G508】
バッテリー容量は4400mAh。一般的な懐中電灯に比べ、光が拡散する仕掛け。予想実売価格は4480円(税別)懐中電灯、スタンドライト、モバイルバッテリーの1台3役で使える商品をドウシシャが11月に発売予定。ベッドサイド照明や、アウトドアでの携帯照明としても使える。普段使いに加え、災害への備えとしても人気を集めそうだ。
【押忍! ケツ毛トリマー】
パッケージで「尻毛ケア」をアピール
小泉成器との共同開発で実勢価格は1480円(税別、店舗により異なる)ドン・キホーテは、男性向けトリマーを10月に発売。鏡やライト付きで、すね毛などだけでなく、尻の毛のケアもしやすくしたのが画期的だ。人気を集めたパナソニックのボディトリマーよりも手頃な価格で、美容家電の裾野が広がりそうだ。
【光ドライヤー】
マクセルが新ブランド「llexam」で販売する光ドライヤーマクセルが美容家電の新ブランド「llexam」から、温風でなく光のエネルギーで乾かす光ドライヤーを11月25日に発売する。風より熱が均一に伝わり、髪が傷みにくい。実勢価格は4万5000円(税別)で、当面はサロン向けにのみ販売。
[日経トレンディ2018年12月号の記事を再構成]

著者 :
出版 : 日経BP社
価格 : 690円 (税込み)
本コンテンツの無断転載、配信、共有利用を禁止します。