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正解は、(2)ゆっくりとした動作で行う です。

(イラスト:内山弘隆)

効率的に鍛えられる「スロートレーニング」

健康寿命を伸ばすためには、いくつになっても自分の足腰で歩けるよう下半身の筋力を強化する必要があります。東京大学大学院教授の石井直方さんによると、そのためにお勧めなのは、ゆっくりとした動作で筋肉を緊張させ続ける「スロートレーニング」だそうです。

自分の体重をおもりとして使うスクワットは負荷が低いため、回数を増やさなければならないのですが、ゆっくりとした動作で行うスロートレーニングは、少ない回数でも効率よく筋肉を太くすることができるので、中高年や運動不足の人にも向いています。「スロートレーニングのスクワットを10回やれば、普通の方なら筋肉がパンパンに張ってきますよ」(石井さん)

通常のスクワット(左)は屈伸を繰り返しながらポンプのように血液を送り出すので、血流もスムーズ。スロトレのスクワットは、動きを止めず、立ちきらないまま、筋肉に力を入れ続ける。これにより血管が圧迫されるので、血流が制限を受け、筋肉の中が酸素不足になる。(イラスト:内山弘隆)

スロートレーニングでは、筋肉を緊張させ続けることにより血流が阻害され、筋肉への酸素供給が滞ります。「筋肉の内部を化学的に過酷な状態に置くことができるのです。すると、さまざまな成長因子の分泌が促されます。その中には、筋肉を太く成長させるだけでなく、脂肪分解を促進する作用を持っているものもあります。つまり、“若返り”の効果があるといわれている成長ホルモンの分泌も活性化することが分かっています」(石井さん)

スロートレーニングで行うスクワットは、動きを止めないことがコツ。筋肉を緊張させ続けながら常にゆっくり動作して、上半身を戻すときも、完全に直立しません。3秒かけて沈み込み、3秒かけて立ち上がるのが目安で、10回ほど繰り返すとよいでしょう。

「スロートレーニングも続けていくと筋力がついていきます。すると同じ負荷で繰り返していたのでは、筋肉に対して十分な刺激にならなくなるのです。その場合、1~2kg程度のダンベルや2リットルのペットボトルなどを持ってやってみるのもいいでしょう」(石井さん)

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2018年11月5日付記事を再構成]

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