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ペットの猫も持っている? パスポート7つのトリビア

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/11/12

ナショナルジオグラフィック日本版

今日では当たり前になっているパスポートの要件が標準化されたのは、第一次世界大戦の後だ(Photograph by Nico Tondini, Robert Harding/Nat Geo Image Collection)

パスポート(旅券)は世界につながる扉だ。どの国のパスポートかにはよるが、一般にパスポートがあれば、自由に海外を旅できる。当たり前になったパスポートだが、パスポートが国際的に標準化され、手のひらサイズの小冊子の形を取るようになったのは20世紀と最近のことだ。今回は、パスポートにまつわるトリビアを8つ紹介しよう。

■ミイラの顔写真

古代エジプトにパスポートのようなものが存在していたという記録はないものの、古代のミイラにパスポートが発行されたことはある。1974年、古代エジプトのファラオ(王)、ラムセス2世(紀元前1213年に死亡)のミイラが復元のためパリに運ばれる際、エジプト政府はパスポートを発行。中にはファラオの写真が貼られ、職業欄には「(故)王」と記載された。

■女王の権利

もし、ラムセス2世の60年以上にわたる治世にパスポートが必要だったとしても、ファラオであるラムセス2世にパスポートは必要なかったはずだ。慣例的に、在位中の君主はパスポートが不要だからだ。英国女王がそうだ。英国王室の公式ウェブサイトには、「英国のパスポートは女王陛下の名において発行されるため、女王陛下はパスポートを所持する必要がありません」と書かれている。事実、英国のパスポートの表紙の裏面には、パスポートの所持者を「女王陛下の名において」自由に通行させることを国務大臣が要請した文が記載されているのだ。要するに、女王はパスポートそのものなのだ。

■鳥にもパスポート

国境線は人間の都合で作ったものだから動物には無関係、とは限らない。なんと鳥にパスポートが必要な国がある。ハヤブサは、学名をFalco peregrinusといい、peregrinusは「放浪者」を意味する。だが、アラブ首長国連邦(UAE)ではハヤブサにもパスポートがあるのだ。鷹狩りがアラブ系遊牧民ベドウィンの重要な伝統文化であるUAEでは、猛禽類の中でもハヤブサは大変貴重な鳥だ。鷹狩りが狩猟の手段ではなくなった今も、スポーツとして人気があり、国民のプライドの源でもある。

文化的にも金銭的にも貴重なハヤブサには、常に密猟の危険がつきまとう。そのためUAE内のハヤブサが、鷹狩りの祭りや競技に参加するために移動するには、同国が発行する緑色のパスポートが必要なのだ。なお、ハヤブサのパスポートには、足輪に彫り込まれた番号と対応する識別番号が記載されている。人間と同様に、入国管理官の審査を受け、国から国への移動履歴を示すスタンプの押印、日付の記入もする。

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