オンリーワンに関して、島田氏は「ロボット分野や宇宙分野で世界をリードできるような最先端技術の一大研究拠点をぜひつくりたい」と力を込める。拠点ができれば、優秀な人材が世界中から集まり、大学の知名度や評価の向上につながる。都の支出次第では、それほど遠い未来の話でもなくなるだろう。島田氏は「できるだけ早い時期に実現できれば」と語る。

パッションあふれる大学に

「大学にもパッションが必要」

「タレントエコノミスト」の先駆け的存在として知名度抜群の島田氏は、それを大学の認知度アップにも利用していく構えだ。大学のホームページに自身の動画を定期的に公開し、大学の取り組みやキャンパスの雰囲気などを発信するのもそのひとつ。本格公開は19年4月からだが、すでに試作はできており、順次公開していく予定だ。日本語のほか、英語と中国語でも発信する。「大学のホームページの常識から外れたド派手なホームページになりますよ」と島田氏は熱を込める。

新生都立大は、どんな大学に変わるのか。その問いに島田氏は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)を率いたカリスマ経営者、ジャック・ウェルチ氏と対談したときのエピソードを持ちだし、こう答えた。

「ジャックに経営の要諦を質問したら、彼は『プロフェッサー島田、経営に一番重要なのは一にパッション(情熱)、二にパッション、そして三にパッションだ』と声を張り上げた。大学も企業経営と同じ。パッションを持って教育や研究に当たれば、結果や数字は自ずとついてくるし、学生自身もパッションを抱くようになる。新生都立大学はパッションあふれる大学にしたい。そう考えています」

少子化の進展で大学は淘汰の時代を迎え、生き残りをかけた競争は激しくなる一方だ。そのなかで新生都立大のパッションは、どんな花を咲かせるのだろうか。

(ライター 猪瀬聖)

マネジメント層に必要な4つのスキルを鍛える講座/日経ビジネススクール

会社役員・経営幹部の方を対象とした、企業価値を高める経営の実務に役立つビジネス講座を厳選

>> 講座一覧はこちら

ビジネス書などの書評を紹介
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら