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四川より辛くて美味? 毛沢東も愛した辛ウマ湖南料理

2018/10/25

発酵させた白身魚を使った中国南東部・湖南省の代表料理「臭魚(チョーユィー)」 湖南料理は中国8大料理の一つ

トウガラシ使いが際立つ中国料理と言えば、まずイメージするのは四川料理だろう。代表料理である麻婆豆腐は、もはや日本料理と言っていいほどポピュラーだ。しかし、実は中国には四川料理よりも辛いとも言われる、トウガラシをふんだんに使う料理で知られた地方がある。中国南東の内陸部、湖南省だ。

中国には「四川人は辛いのを恐れず、湖南人は辛くないことを恐れる」という言葉があるほど。同省出身の毛沢東はトウガラシ料理が好物で、「紅焼肉(ホンシャオロウ、湖南の豚の角煮)とトウガラシがあれば生きていける」と話したという逸話もあるらしい。

毛沢東がトウガラシ料理のほかに愛したのが紅焼肉 しょうゆベースの味付けで甘く煮込んだ角煮だ

この湖南料理を広めたいと今年6月、東京・三軒茶屋にオープンしたのが「湖南菜 香辣里(シャンラーリー)」。中華の名店として知られた「味坊」のグループ店だ。同店は味坊グループ5店目の店舗となるが、これまでの店はオーナーの梁宝璋(リョウホウショウ)さんの出身地、中国東北部の料理が中心で南部料理の専門店は初めて。

日本ではまだよく知られていない同国の地方料理を紹介していきたいと考える中、「辛さだけではなく、湖南料理には多くの特徴があり、日本に紹介しやすいと考えた。食材を発酵させる、薫製にする、ハーブ(香り野菜)を使うという3つの大きな特徴があって、これらをトウガラシの辛さで束ねたのが湖南料理なんです」と同グループのブランディング担当・小林淳一さんは説明する。

「麻辣(マーラー)」と呼ばれるサンショウを使い舌がしびれるような辛さが特徴の四川料理とは異なり、湖南の辛さは「香辣(シャンラー)」。辛い中にも、香りのよさ、味わいの豊かさがあるという。「使用するトウガラシはバリエーションに富み、辛みが強いものから苦いもの、甘くうまみが広がるものまで様々。ふわっと香りが立つトウガラシが多く、花のような香りがするものもあるんです。生や乾燥物を使うのはもちろん、発酵トウガラシも調味料として使います」(小林さん)。

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