年相応の装い――この言葉は決して保守的なものではない。自分の年齢にふさわしいスタイルを選ぶことが見た目にブラッシュアップされたお洒落と格をもたらす。各年代を代表する巧者たちが、経験から得たポイントをレクチャーする。
第2回は40歳代のワードローブ。
（下）30代のワードローブ パンツ軸に揃える「品格」＞＞
＜＜（上）50代のワードローブ スーツを軸に揃える「威厳」
スローウエア ジャパン 代表取締役／鈴木雄一朗さん
40代になった今
会社の代表として存在感と時代性を微差で表現します
人気のパンツブランド、インコテックスやニットの名門、ザノーネなど、イタリアンブランドの輸入を手掛ける、スローウエアの日本法人代表として国内外を忙しく飛び回る。46歳。
30代らしい、シャープさを意識したジャケットスタイルは、ノープリーツパンツを中心にタイドアップ。現場の中核としての立場をアピールしながら営業職として国内外を奔走し、ビジネスに邁進していた。
鈴木さんが考える
（1）右：英国調のグレンチェックパンツ。3万9000円／インコテックス（ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店） 左：洗えるウールパンツは出張に便利。3万6500円／インコテックス（シップス 銀座店） （2）寛ぎ色のジャケット。12万8000円／モンテドーロ（ザ スローウエア ストア 東京ミッドタウン店） （3）右：各3万7000円／ザノーネ（ビームス ハウス 丸の内） 左：コットンポロ2万8000円／ザノーネ（ザ スローウエア ストア 東京ミッドタウン店） （4）靴12万円／クロケット&ジョーンズ（トレーディングポスト青山本店） 型押しベルト1万5000円／ダミーコ（バインド ピーアール）
節度のある遊び心が好印象につながる
リーダーシップを発揮しながら成功体験を積み上げた30代を経て、会社の代表になった鈴木さん。
「これまで以上に落ち着きや威厳のある服装が求められるようになりました。同じジャケットスタイルでも、特に意識するようになったのがパンツの表情。シャープな細身のモノですと、印象が軽くなりがちなので、プリーツ入りで落ち着きを演出するようにしています。流行のワンプリーツぐらいが40代らしい、ちょっとした洒落感の取り入れ方でしょう」
着こなしにおいても独自のこだわりがあるそうだ。「ノータイのシャツ代わりに、ニットや長袖ポロを多用しています。ゆったりとした腰回りの表情に、ニットの柔らかな風合いがとてもよく馴染むんです」
