playは子供と遊ぶイメージ 大人同士なら別の言葉で
デイビッド・セイン「間違えやすい英語」(40)play
言葉の使い方を間違えて相手に誤解されてしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんが、日本人が間違えやすい英語の使い方を解説します。今回は、オフィスの雑談にもよく出てくるような「~と遊ぶ」というときの表現について見ていきましょう。
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勉強するときはいつも完全を目指す。しかし会話をするときは通じることを目指す。これが英会話には必要なポイントです。相手を前にして英語を話すときは、完璧な英語でなくても構いません。間違いがあってもいいのです。フレンドリーに笑顔で話せば、不完全さは補われます。間違いを恐れず英語を話しましょう。そして勉強するときは完全を目指しましょう。
オフィスも金曜日の夜ともなると、その週末の過ごし方などについて話題に出てきますね。今日もナンシーが週末何するかをヒロシに尋ねてきました。ご近所さんであるジョージと約束をしていたヒロシはそのことを伝えたんだけど……。ナンシーはジョージのことを小さな男の子と勘違いした様子です。いったいヒロシのどの表現が誤解を生んでしまったのでしょうか?
それははこんな会話でした。
Hiroshi: I'm going to play with George.
Nancy: George? Is he a little boy?
Hiroshi: No, he's my neighbor. He's an engineer.
Nancy: Huh?
ヒロシは期せずしてこう言ったことになります。
ヒロシ:ジョージとお遊びするんだ。
ナンシー:ジョージ? 小さな子なの?
ヒロシ:いや、ご近所さんだよ。エンジニアなんだ。
ナンシー:え?
日本語ではよく誰かと会うとき大人でも「~と遊ぶ」という言い方をしますよね。ただ、英語でplay をヒロシのように単独で使ってしまうと、鬼ごっこやかくれんぼ、などのかなり幼い子供がやる遊びを指します。Let's play! なんて言うと「さぁ、遊びましょ!」と子供を遊びに誘うときの決まり文句として使われます。例えばI played with my friends.(友達と遊んだ)は10歳までの子供が使うイメージです。