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32歳出版勤務 服装は女子っぽいが中身はおっさん?

アラサー女子 素顔のライフストーリー[真紀さん(仮名)・前編]

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NIKKEI STYLE

都会で働くアラサー女性の、仕事とプライベートのリアルとは? 働くことへの思い、お金の使い道、愛するモノたち、友達でなければ聞けない内緒の話まで。等身大の彼女たちの素顔に、ライターの大宮冬洋さんが迫ります。

◇  ◇  ◇

ここは東京・新宿にある和食店。高級店ではないが、新鮮な食材を真面目に調理していてボリュームもある。

今回、食事をしながらの取材に応じてくれたのは、都内の出版社に勤める真紀さん(仮名、32歳)。中部地方の「田舎」に実家があるという彼女の、家族の「食」の話から始まった。

「朝食を食べながら、昼食や夕食を何にするかを延々と話し合うのが普通の家庭だと思っていました。『昼は焼きそばだから夜は刺し身がいいよ』『刺し身なら日本酒を買ってこないと』……みたいな内容です。でも、3年前に姉が結婚して、それが普通ではないことに気付きました」

実家の近所にある飲食店は限られており、祖父母も一緒の三世代同居の家族にとっては「家飲み」がスタンダード。「実家の焼きそばが大好きです。休日の焼きそば作りは父の仕事でした」という、食卓を愛する温かい家庭の末っ子として真紀さんは育った。「姉の旦那さんは私たちほど飲み食い好きではなく、献立の話ばかりする姉を不思議がっているそうです」

真紀さんは学生時代から一人暮らしをして、就職と同時に上京。現在は都心の賃貸マンションで暮らしている。

「立地のよさとキレイさで部屋を選びました。1Kなのですごく狭いですよ。キッチンは一応ありますが、会食が多い仕事なので何週間もコンロを使わないことがあります。いつも冷蔵庫に入っている食材は納豆と豆腐だけ。料理をするのは彼氏が遊びに来たときぐらいです。でも、実家から家庭菜園の野菜が大量に送られてくるときは、腐らせないようにどうやって使い切るかを必死で考えます」

女性同士でつるまない、海外旅行も一人で

真紀さんは出版社の編集ではない部署で働いている。裁量労働制で、勤務時間に定時はない。早朝から客先に向かうこともあれば、昼近くになって出社することもある。帰りも適当な出先を書いて「NR(ノーリターン)」と記すだけ。ただし、個人の責任は重い。

「やたらに交渉事が多い部署で、社内でも人気はありません。トラブル対応はしょっちゅうですが、私はストレスをためこまないタイプなので向いていると思います。仕事中は淡々と働き、オフになるとすべて忘れるんです。仕事がすごく楽しいわけではないし、会社に居心地のよさを感じてもいないけれど、評価はしてもらっていると思います」

昼食は会社近くに大量に存在する外食店を選び放題だ。タイミングが合えば同僚と一緒に行くこともあるが、基本的には一人で行動している。

「私は自分の気分で動きたいほうです。おなかが減っていないときに無理に付き合ったりしないし、中華が食べたい気分なのに人に合わせて洋食に行ったりもしません。女子同士でつるんだりするのは苦手です。海外旅行は一人でも行きます」

真紀さんは係長として3人の部下を率いている。部下としても、彼女のようにさっぱりとした上司とは付き合いやすいだろう。

年収は約650万円。都会でも十分に暮らしていける金額だ。ややフェミニンな服装をしているのでファッション好きなのかと問うと、正反対の答えが返ってきた。

「私は流行も追わないしブランドにも興味がありません。ファッション誌も買いません。ルミネや丸井で適当な服をそろえるだけ。アクセサリーを身に付けるのは嫌いです。バッグも、32歳としてぎりぎり恥ずかしくないレベルのものを買っています。ボーナスで高い時計やバッグを買う女性もいますが、私は旅行や食事にお金を使いたいです」

ネイルは2時間8000円、常連の美容室で無料で前髪カット

ただし、真紀さんは身だしなみに手抜きをしているようには見えない。髪もキレイに整えているし、指先は技巧的なネイルアートで飾られている。

「これですか? インスタグラムでかわいいネイルを見つけて、同じようなものをネイリストに描いてもらいました。2時間8000円で描いてもらい放題のお店です。月1ぐらいのペースで通っています」

美容院に通ってカットとカラーリングをしてもらうのは1カ月半に1回。前髪だけは気になったときに無料でカットしてもらっている。

「以前はいろんな美容室に行っていましたが、仕上がりのいい美容師さんに出会ってからずっとお世話になっています。髪型を決めるときの話が早いし、前髪カットはサービスしてくれるので他の店に行くことはありません。美容師さんとはLINEでもつながっています。イケメンですし、下手な友達より頻繁にお店で会っていますが、飲みに行ったりしたことは一度もありません。誘われたら飲むぐらいはすると思いますが、関係をこじらせてお店に行きづらくなることは避けたいです。LINEは予約の連絡にしか使っていません」

都会での一人暮らし歴が長くなり、コストパフォーマンス重視で賢く消費をしている女性の姿が浮かんでくる。一方で、好きな音楽や本には気軽にお金を使っている。

「職場では隠していますが、あるインディーズバンドを中学生時代から追いかけています。学生時代はバンドマンたちと飲み明かしたりして無茶苦茶やっていました(笑)。今でもライブは聴きに行きます。現実逃避ができる時間ですね」

書籍、マンガ、雑誌も大量に保有していたが、現在はスマホや電子書籍を活用して物理的な量を減らしている。

「学生時代は『CanCam』を購読していました。でも、自分の部屋に重いファッション誌を置いておく意義が見出せなくなって、今は雑誌を買っていません。スマホやパソコンで情報収集するぐらいです。マンガは数年前から電子書籍に切り替えました。スポーツマンガが好きです」

赤ちょうちんが好き、中身はおっさん

真紀さんはパソコンに向かうデスクワークが多く、仕事柄もあってどんなサイトを見ていても問題ない。スマホも職場で自由に使える。紙から電子に移行しやすい環境にあるのだ。

小説だけは文庫本を買っている。推理小説が好きで、トリックの伏線をたどるときは電子書籍よりも紙のほうが良い、という理由からだ。表紙の美しさで本を「ジャケ買い」することもある。

飲食好きの家族に囲まれて育った真紀さんに「どんな店に行くのか」を聞いてみた。答えは予想通りのものだった。

「赤ちょうちん系が大好きです。さすがに一人では行きませんけれど、気の置けない人と一緒に外食をするならば小汚くてもおいしい店に行きたい。私は服装から『女子っぽい』とよく言われますが、中身は酒好きのおっさんなんです」

都会でちゃんと稼いで楽しく一人暮らしをしている女性には、真紀さんのように「名より実(じつ)を取る」タイプが多い気がする。自分が本当に好きであれば、それなりの対価を支払うのはいとわない。しかし、興味がないモノやサービスに対して周囲に合わせて消費したりはしないのだ。後編では、ときどき自宅に遊びに来るという恋人を中心に、真紀さんのプライベートな人間関係を聞いてみよう。

大宮冬洋
 フリーライター。1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに就職。1年後に退職、編集プロダクションを経て2002年よりフリーに。著書に『30代未婚男』(共著/NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる ~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)など。読者との交流飲み会「スナック大宮」を、東京・愛知・大阪などで月2回ペースで開催している。公式Webサイト https://omiyatoyo.com

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