iPhoneの新型が発売される秋は、年度末と並び、スマートフォン(スマホ)の機種変更や乗り換えが多い季節。通信費節約を狙い、このタイミングでMVNO(仮想移動体通信事業者)の格安スマホに乗り換えを検討している人も多いだろう。
ただ最近のスマホは2年程度前のモデルなら不満なく使える場合も多い。MVNOが販売しているスマホの人気機種は2万円から3万円する。スマホは今使っている機種のままでSIMだけ格安SIMに換えれば、機種代金がまるごと節約できる。実際、最近はスマホを買い替えずSIMカードだけを替える乗り換えを推奨するMVNOも増えている。
そこで今回は「現在、使っているスマホで、格安SIMに乗り換える」手順をイチから説明しよう。
乗り換えるにはどのような手続きが必要?
スマホを格安SIMに変更するためには、以下のような手順が必要になる。
(2)同じ電話番号を使うための手続き(MNP)を行う
(3)スマホのSIMロックを解除する(注1)
(4)SIMを交換する
(5)スマホの設定を変更する(注2)
※注1 iPhoneの場合、SIMロックを解除するには現在使っているキャリア以外のSIMが必要になる 注2 設定変更時にはインターネット接続が必要な場合があるので、Wi-Fi接続のできる環境で行う
今回は乗り換え手順を説明するための記事なので、(1)については説明を省く。ただ、今使っているスマホのままで、格安SIMへの乗り換えを考えているなら、スマホを購入した時期を確認してほしい。2015年4月30日以前に購入したスマホの場合は、後で説明する「SIMロックの解除」ができない。そのため、現在利用しているキャリアに相乗りしたMVNOから選ぶ必要がでてくる(「SIMロック解除」の項でも詳しく説明する)。

番号を引き継ぐにはMNPの利用が必須
乗り換えるMVNOを決めたら、「携帯電話・PHS番号ポータビリティー」(MNP)制度を利用し、電話番号を使い続けるための手続きを行う。
(2)転入先(ここではMVNO)で格安SIMの新規契約手続きを行うときにMNP予約番号を伝える
(3)転入先で新規契約の手続きが完了すると、電話番号が転入先に移ると同時に、転出元の契約は解約される
大手携帯キャリアでMNP予約番号を取得するには、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクのショップや電話窓口で、MNP制度を利用した転出を申し出ればいい(ドコモだけはユーザー向けページの「My docomo」で予約番号を取得できる)。

MNP制度を利用するには、転出元の通信会社に転出手数料を支払うことになる。大手携帯キャリアの場合、ドコモが2160円、auとソフトバンクが3240円だ。

SIMロックも解除しておく
MNP発行の手続きを終えたら、MVNOのホームページなどで格安SIMを申し込む。SIMカードが届いたら、今使っているスマホの「SIMロック」を解除する。