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また、EC独特の文化として、「店頭では買いづらい商品」が売れるという傾向もある。王子ネピア「B─lock(ビーロック)」は、下着の内側に当てて軽度の尿漏れを防ぐ男性用インナーシートだ。スタイリッシュな見た目で店頭でも買いやすいと評判だが、やはり抵抗がある人も多い。

ネット上で定番のヒット商品が、持ち運びしづらい「大容量」品だ。日本製紙クレシア「スコッティ フラワーパック 3倍長持ち トイレット4ロール」は、1ロールが従来品に比べて3倍長い75mもあり、取り換え頻度の手間が減る。ECサイトのみでの販売で、12ロール分が4ロールに収まりコンパクト化されたことで、宅配荷物の容量が減ったことも人気の要因だ。

アマゾンには、スーパーでは販売できない、大容量の業務用商品もある。リケンの「素材力だし かつおだし」は、化学調味料、食塩が無添加かつ大容量でユーザーから指名買いが絶えない。

アマゾンで売れている商品はまだまだある。プラスの「ダブルクリップ エアかる」は、100年ぶりの改良を経て、半分の力で開閉できる。クチコミからロングセラーに再び火が付いた。印刷前の新聞紙も売られており、掃除や梱包材用途に買い求める人が後を絶たないという。

アマゾンでは高級品も売れている。サッポロビールの「グランポレール」はバカラのグラスを付けた10万円超の貴腐ワインだ。

<※実売価格は雑誌掲載時のもの。>
[日経トレンディ2018年11月号の記事を再構成]