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ヒットを狙え

電球ソーダに悪魔のジュース ヒット仕掛け人を直撃

日経クロストレンド

2018/10/14

そして、「インスタ映え」を狙ったさまざまな仕掛けもある。ドリンクは8種類を提供しており、オレンジ色の「マンゴーチーズティー」や赤紫の「ストロベリーチーズティー」、スライスオレンジが入った「オレンジチーズティー」など、白いチーズフォームとの対比で写真映えするカラフルなドリンクがそろう。店舗には「HI CHEESE TEA」とデザインされたネオン管や、イメージイラストの看板を配置するなど、ドリンクと一緒に自撮りして画になる撮影スポットも抜け目なく用意している。

さらに秀逸なのが、ドリンクがこぼれないよう飲み口を狭くした通常のフタに加え、フタの半分ほどがぽっかり開いた飲み口が広いタイプも用意していること。このフタでじか飲みすると、チーズフォームが唇の上に「白ひげ」のようにくっ付く。若い女性たちが、そんなお茶目な自分の様子を面白がってSNSにアップし、その写真が拡散するのを狙ったものだ。

飲み口が大きく開いているじか飲み専用のフタを用意
勢いよく飲むと、「白ひげ」が付く

その狙いは、見事に的中している。Instagramには店の撮影スポットで商品を写した写真や、「白ひげ」を付けた若い女性の自撮り写真が無数に投稿され、同じようにインスタ映えを狙いたい若者が店を訪れる好循環が生まれている。「今の時代、飲食店で成功するには若い女性にターゲットを絞るのが近道。彼女たちに買ってもらうには、中身や見た目からパッケージ、店頭や店内の装飾、面白がれる体験に至るまで、緻密にインスタ映えを狙った作りにすることが絶対条件」と、菊池氏は話す。

■電球ソーダも仕掛けた異色の経営者

FUWAの菊池丈社長。電球ソーダやチーズティーの仕掛け人として、日経クロストレンドの取材に初めて答えた

チーズティーを一躍人気ドリンクに仕立て上げた菊池氏は、ここ数年、10~20代の若い女性の間でスイーツや飲料をはやらせている異色のヒットメーカーだ。長らく名古屋を拠点に男性向けアパレルブランドを手掛けていたが、16年5月にFUWAを創業。原宿の竹下通りで話題を呼んでいる巨大なレインボー綿あめを作れる特殊な製造機の輸入卸を手掛けつつ、自身も名古屋の若者が集うエリア、大須で同じ綿菓子を販売する1坪ショップを開店。女子高生を中心に連日長蛇の列ができる大ヒットを飛ばした。

17年には東京に進出し、「原宿電気商会」を開業。当時韓国で人気を呼んでいた「電球ソーダ」の専門店だ。電球を模したペットボトルに色とりどりのソーダを注いで提供するスタイルで、インスタ映えすると若い女性がこぞって買い求めた。電球ソーダは1日の来店客数が1000人に上ることもあり、夏休み期間は月商1000万円を超える大繁盛店に育った。その後は、次々に同様の商品を出す業者が現れ、お祭りの露店にも登場するほどブーム化したのは記憶に新しい。

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