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コーヒー1日8杯以上の人も、死亡リスクが低下

日経Gooday

2018/10/14

死亡リスクの低下は、どのタイプのコーヒーでも認められました。特にレギュラーコーヒーで利益が大きく、1日6~7杯飲む人では総死亡リスクが24%低下、8杯以上では26%低下していました。

次に、こうした結果にその人が本来持っているカフェイン代謝速度の違いが影響するかどうかを検討しました。遺伝情報が得られた40万3816人の人々を対象に、カフェイン代謝に関わる4カ所の一塩基多型[注1]の保有状況に基づいて、カフェイン代謝スコア(スコア幅は0~8で、高スコアほどカフェイン代謝は早い)を算出しました。このスコアに基づいて対象者を分類し、総死亡、がん死亡、心血管死亡のリスクを調べたところ、カフェイン代謝速度は、コーヒー摂取と死亡の間の関係に意味のある影響を及ぼしていませんでした。

著者らは「今回の研究は観察研究[注2]であるため、結果は慎重に解釈すべきだが」と前置きしつつ、1日に8杯以上飲む人も含めて、コーヒーの摂取量と死亡リスクの間に逆相関関係が見られたことから、「コーヒーは、健康的な食事の1つの要素となり得ることが再確認された」と述べています。また、コーヒーの健康利益には、カフェイン以外の成分が関係していることも示唆されました。

この結果を受けて「健康のためにコーヒーの摂取量を増やそう」と思った方は、カフェイン中毒の危険性を思い出してください(関連記事「知っていますか? 自分のカフェインの『安全量』」)。デカフェコーヒーでない限り、飲む量を増やすほどカフェイン摂取量は上昇し、健康な成人が摂取しても安全と考えられる量を超えてしまう可能性があることに留意が必要です。

論文は、2018年7月2日付のJAMA Internal Medicine誌電子版に掲載されています[注3]

[注1] 一塩基多型:DNAの配列の中の1つの塩基配列が別の塩基に置き換わったもの

[注2] 観察研究:対象とする集団から健康や病気に関するデータを集めて、その集団の中で起こったこと(病気の発症、死亡など)を観察する研究手法のこと。これに対して、研究者が何らかの介入(治療行為など)を行ってその結果起こったことを検討する場合は、介入研究と呼ばれる。

[注3] Loftfield E, et al. JAMA Intern Med. 2018 Aug 1;178(8):1086-1097.

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday2018年9月20日付記事を再構成]

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