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シーシャ(水タバコ)のセッティングをするオーナーの柳堀さん

「学生時代、バックパッカーをしていまして、卒業旅行で2カ月間中東に出かけました。トルコからスタートして最後にエジプトに到着。泊まった宿でほかのバックパッカーと交流するなかで、『エジプトに来たら押さえておかないといけないのはピラミッドにスフィンクス、そしてコシャリだ』と教えられたんです」。

古代エジプトの至宝が展示されるエジプト考古学博物館よりも先に行くべきなのがコシャリ屋だとはツタンカーメンもビックリである。 

「街に行くと日本のラーメン店並みにたくさんのコシャリ屋がありました。あるコシャリ屋に入って食べてみたら、これが強烈にうまかった! 店は屋台のようなものから高級店までいろいろあって、店によって味もぜんぜん違う。エジプト人にはそれぞれ自分の『押しコシャリ屋』があるくらい、奥の深い食べ物だと知りました」。

帰国し、卒業後は大手インターネット広告代理店に就職。ときどき無性にコシャリが食べたくなり、都内にあるエジプト料理店を回るが、現地の味とは違う。どこの店の味も上品で、ジャンクさに欠けていた。

「その後会社を辞めて独立しまして、その1年後くらいに中学の同窓会がありました。そこで再会した同級生が調理師で、自分のお店を持ちたいという話で盛り上がって。2次会と称して行ったサウナの中で『コシャリの店、やらない?』と口説き落としました」。

コシャリに使われる材料 家庭で作れるキットとして店で販売

一方、誘われた方の現店長・石高洸司さんは「コシャリ? ていうか、何それって感じですよね。ですから、まずは都内のエジプト料理店に食べに行きました。それで、初めて食べて『こんなのがあるんだ』って思いました」と笑いながら振り返る。ちなみに店名の「コーピー」は石高さんのニックネーム。

だが、店舗開業は何も「勢い」や、「自分が食べたかったから」という単純な理由からだけではない。

「インターネットの広告代理事業という職業柄、検索ワードや検索結果の順位には敏感です。『コシャリ』というワードが相当数検索され、バックパッカーの間で『コシャリ、食べたいよね』『でも、日本にないよね』というやりとりがされていることは知っていました。だから、ある程度のニーズはあるだろうなとは予測していました」。

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