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遊覧船や川下り 水面に映える紅葉の名所10選

NIKKEIプラス1

2018/9/23

1位の十和田湖(青森県十和田市)
さわやかな秋風が季節の移り変わりを告げる。
遊覧船や川下りで、もみじ狩りを楽しめる景勝地は多い。
錦秋が水面(みなも)に映える名所を専門家11人が選んだ。

■遊覧船や人力船 楽しみ方も色々

 見上げれば壮大に広がる錦絵、目を落とせば水面に映り込む紅葉――。「もみじ狩り」の楽しみ方はさまざまだ。川や湖の水面に映る紅葉を遊覧船やボートから眺めれば、水の流れやゆらぎも体感でき、非日常感も高まる。

 遊覧船は席をとるフロアでも風景が変わる。上層階は爽快なパノラマが楽しめ、下の階は「紅葉が水面すれすれまで見える」(風景カメラマンの寺澤秀治さん)。紅葉ガイドの藤田聡さんは「深い渓谷などは船でしか行けない」と、交通手段としての船の重要性を指摘する。

 人力船は船頭とのやり取りや操船技術も間近に感じられる。水しぶきやせせらぎ、風の流れも五感を刺激する。手こぎボートなら時間の制約を受けず、自分ならではのもみじ狩りを楽しめる。「手こぎでお気に入りの場所をゆっくり眺めれば、神秘的な空気を存分に味わえる」。ぴあレジャーMOOK編集部の川野紗織・絶景シリーズ編集長は助言する。

1位 十和田湖 800ポイント
船上から見渡す錦の景色(青森県十和田市)

 十和田湖は火山活動で形成されたカルデラ湖。東北を代表する紅葉の名所だ。急傾斜で水中に没する湖岸全体がブナの黄、カエデやナナカマドの赤、アカマツの緑の3色に染まる。そんな壮大な眺めを湖上遊覧で楽しめる。

 「湖をとりまく錦の絶景を船上から見渡す気分はまさに爽快」(川野紗織さん)。水深約327メートルは国内の湖沼で3位の深さ。「湖水の青さは群を抜く。紅葉とのコントラストが極めて鮮やか」(山田祐子さん)。奥入瀬渓流の始点となる子ノ口で船を下り、「渓流沿いの遊歩道を散策するのもおすすめ」(柳沢美樹子さん)。

(1)10月20日~11月上旬(2)JR八戸駅からバスで2時間15分(3)1400円、50分(2コースとも)(4)十和田観光電鉄(電話0176・75・2909)

2位 猊鼻渓(げいびけい) 510ポイント
進み行けば深まる谷(岩手県一関市)

 猊鼻渓は北上川の支流、砂鉄川の中流に位置する景勝地。100メートルを超える石灰岩の奇岩・絶壁が両岸に迫る幻想的な深山幽谷を、船頭が棹(さお)1本で巧みに操る約2キロの舟下りが楽しめる。

 「進むごとに深まる谷に気持ちが高まる。舟と水の音以外は何も聞こえない最高のぜいたく」(寺澤秀治さん)。水流は穏やかで澄んだ水面に映える紅葉が見事だ。「クライマックスで船頭さんがうたう『げいび追分』が渓谷に反響し旅情を誘う」(山田さん)。紅葉の季節以外でも、たとえば5月は淡い紫に染まるフジの花が観賞できる。

(1)10月中旬~11月上旬(2)JR一ノ関駅で乗り換え、大船渡線・猊鼻渓駅下車徒歩5分(3)1600円、往復90分(4)げいび観光センター(電話0191・47・2341)

3位 大沼国定公園 460ポイント
美しい駒ヶ岳の雪化粧(北海道七飯町)

 北海道南部の紅葉の名所。明治初期から皇族や海外要人に愛されてきた。ワカサギ漁が始まる頃、湖畔は色鮮やかなカエデやナラなどに彩られ、背景の駒ヶ岳もうっすらと雪化粧する。「駒ヶ岳の裾野は北海道らしくダイナミックな紅葉美が楽しめる」(櫻井寛さん)。

 紅葉シーズンに訪れる水鳥の光景も圧巻で、多いときで5000羽ほどにもなる。「北大沼の景色は北海道の土地の広がりを感じることができる。カラフルが紅葉は一番」(敷田麻実さん)。道内は最大震度7の地震に見舞われたが、同公園はアクセスを含めてほぼ平常時に復している。

(1)10月中旬~11月上旬(2)JR大沼公園駅からすぐ(3)1100円、30分(4)大沼合同遊船(電話0138・67・2229)

4位 中禅寺湖 440ポイント
常緑地に交じる赤と黄(栃木県日光市)

 標高1269メートルと日本で最も高い位置にある自然湖。「早めに色づくことから、関東近郊の紅葉狩りの封切りにぴったり」(村田博之さん)。中禅寺湖クルージングは日光連山や男体山の眺望と、湖畔を彩るカエデやウルシ、ブナ、ミズナラ、カツラなどの彩り豊かな葉が湖面に映るのが見どころ。「湖中に突き出た八丁出島(はっちょうでじま)は常緑樹に赤や黄が入り交じり美しい錦模様に」(川野さん)。

(1)10月中旬~10月下旬(2)東武鉄道日光線・東武日光駅から東武バス中禅寺温泉行45分(3)一周航路1500円、60分(もみじ廻(まわ)り・不定期便)(4)東武興業(電話0288・55・0360)

5位 奥只見湖 420ポイント
ブナやカエデが包む湖(新潟県魚沼市)

 奥只見ダムの建設によってできた巨大な人造湖で、日本有数の貯水量を誇る。銀山湖としても知られる。「人工であることを忘れるほどの規模で、人が創り出した景色がここまで美しいとの感慨がある」(敷田さん)。湖畔は切り立った2000メートル級の山々がそびえ立ち、ブナやカエデなどの広葉樹が湖を包む。「周遊コースの虚空蔵岩(こくぞういわ)や雨天時のみ現れる幻の滝など見どころも満載」(富本一幸さん)

(1)10月中旬~11月上旬(2)JR浦佐駅から南越後観光バスで約80分、奥只見ダム下車(3)980円、30~40分(4)奥只見観光(電話025・795・2242)

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