女性の体脂肪は、更年期以降、皮下脂肪型から内臓脂肪型へと変化をとげる。そこで、更年期以降の正しい内臓脂肪対策を、○と×で知っておこう。
■【1 更年期以降、内臓脂肪が増えるのは女性ホルモンが原因?】
○ エストロゲンの減少が影響します
○ エストロゲンの減少が影響します
閉経前の女性の体は、女性ホルモンによって守られている。女性ホルモンのおかげで、女性は、同年代の男性と比較して、皮下脂肪はつきやすいが、内臓脂肪がつきにくく、メタボリックシンドロームのリスクが低い。
更年期以降、そんな女性ホルモンの下支えは失われてしまう。「若いころのように食べすぎたり、運動不足の人は、更年期以降、生活習慣を変えなければ、内臓脂肪がたまる」と慶應義塾大学保健管理センターの横山裕一教授は警鐘を鳴らす。
更年期以降に起こる女性ホルモンの低下は、顔のほてり(ホットフラッシュ)、のぼせなどの自律神経症状から不眠、倦怠感、脂質異常症、高血圧、骨量減少など全身のさまざまな臓器に影響をもたらすが、それは「体脂肪のつき方」にも及んでいる。
横山教授によれば、最近、女性ホルモンのうちエストロゲンが、内臓脂肪の蓄積を防ぐことがはっきりわかってきたという。「エストロゲンは、体内で内臓脂肪をため込む働きを促す酵素『アルデヒド脱水素酵素』を抑える。しかし、更年期以降、エストロゲンが減ると、この酵素の働きが高まってしまい、内臓脂肪が蓄積されるようになる」と横山教授は説明する。
横山教授は「内臓脂肪は生活習慣を改善すれば減らせる。食事や運動習慣、睡眠を改善して、内臓脂肪を撃退したい」と話す。
