不要な回り道をせずに“上質”に辿りつきたい人のために、服飾界の目利きたちが頻繁に使う専門用語を解説。これらを覚えれば、今まで以上に高いレベルでモノの吟味ができるようになるだろう。
【 あ~お 】
アイリッシュリネン [ 素材 ]元来は北アイルランド産のフラックス(亜麻)繊維を紡ぎ、生地に織ったもの。リネンの最高級として、昔から洒落者に愛されてきた。ただ現在アイルランドではフラックスの栽培も紡績もほとんどされておらず、織り手のみが残る状況。
後付け袖 [ 製法 ]高級シャツの製法。一般的なシャツは身頃と袖の脇を続けて縫い合わせるが、こちらは身頃と袖の脇を別々に縫いアームホールで繋げる。身頃に袖を後付けるため立体感があり肩の可動域も広い。袖と身頃脇の縫い線がずれているのが特徴だ。(※01)
アルカンターラ [ 素材 ]イタリアのアルカンターラ社が提供するスエード調の人工皮革。高級車のシートや内装のほか、高級鞄のライニングにも使われる。スエード同等の柔らかさや風合いで、耐久性や軽量性に優れる。スエードに比べ、大きな面積での製造も可能。
いせ込み [ 製法 ]より長い幅を持つ布と、縫い合わせ幅が短い布の長さを揃えて縫う技法。主にジャケットの袖付けで使用される。高度なアイロンワークと縫製技術により、袖側の生地を少しずつ縮めながら肩穴に縫い合わせてゆく。平面の布地を立体的な肩回りに合わせて形づくることができる。
一枚襟 [ 製法 ]上襟と襟腰に接ぎを入れるところを、アイロンワークで首に沿わせて形成した、一枚の生地による襟のこと。手間はかかるが、襟が首に心地よく吸い付き、椅子に座ったときも首が抜けにくい。
イリエワニ [ 革 ]パプアニューギニアやオーストラリア、インドネシアなどの入り江や海水と淡水が混じる汽水域に生息するワニ。その革質に近年欧州の高級メゾンが注目していることもあり、入手が困難な最高級ワニ革として知られる。
エスコリアル [ 生地 ]純粋品種のミニチュアシープから採取。繊維はカシミヤ並みの細さで生産量はカシミヤの約100分の1という超希少素材だ。繊維がバネのようにカールし独特の弾力を備え、ジャケットのシルエットを立体的に、美しく浮かび上がらせる。
S字カーブ [ 製法 ]人の脚は太腿の上部が前方に出て、そこから膝に向かって反りながら、膝下では逆にふくらはぎ部分が後方に出ている。ここに生地を美しく沿わせるためには、パンツが写真のようなS字カーブを描くのが理想とされる。型紙とアイロン技、そして縫製の三位一体でできるラインだ。(※02)
お台場仕立て [ 製法 ]ジャケットの見返し部分を、内ポケットを囲むように延長させた仕様のこと。東京湾入り口のお台場に似ていることからこの名が。元々はオーダースーツの仕様の一つで、裏地の品質がよくなかった時代にはポケットの補強の意味もあった。
【 か~こ 】
ガゼット [ 製法 ]シャツの前身頃と後身頃を縫製した裾部分に見られる三角の布のこと。クラシックに準じた仕立てのシャツは大抵この仕様となっている。昔は縫製を補強する意味があったが、現代では飾りの意味も強い。
カセンティーノ [ 生地 ]伊・トスカーナ地方発祥の伝統の生地で、“ナッピングウール”と呼ばれる表面の独特の毛玉が特徴。これは木の枝などに引っ掛けたときに傷が目立たないよう毛足をあらかじめカールさせたもの。元々は狩猟などアウトドアユースの生地だったが、その表情は貴族階級にも愛された。(※03)
かぶせ襟 [ 製法 ]ジャケットの上襟は「襟芯」、「表襟」、ひっくり返したときに見える「地襟」から成る。通常は上襟を作った上でボディに付けるが、かぶせ襟はまず襟芯と地襟を作りボディに縫製。その後に表襟をかぶせるように付ける。こうすることで上襟が落ち着き、首への吸い付きもよい。(※04)
カラス仕上げ [ 製法 ]靴のレザーソールを黒く塗装した仕上げ。高級靴に多い仕様で、よりフォーマルな印象となる。履くうちに色が落ちてしまう接地面を通常仕上げとし、土踏まず部分のみ黒く塗ったものは半カラス仕上げ。
菊寄せ [ 製法 ]財布などの革小物の内装で見られる製法。表革の縁を内側に折り返す際、コーナー部分に工具の千枚通しを使って細かくヒダを寄せながら縫い留めたものを指す。菊の花びらのように見えるためこの名が。ヒダの幅が均等で緻密なものほど上質。(※05)
九分仕立て [ 製法 ]アッパー、中底、ウェルトを縫い合わせるすくい縫いを手作業で、アウトソールをつける出し縫いをマシンで行うこと。全てマシンで縫うグットイヤー製法で必要になる凸型リブを用いず、ウェルトをアウトソールに直接縫い付けるため、靴底の返りが良く、履き心地が軽くなる。
ゴム引き [ 生地 ]1823年にチャールズ・マッキントッシュが発明した防水生地。当時、雨天用生地といえばオイルドクロスしかなかったが、2枚の薄い生地の間に天然ゴムを塗り、熱を加え接着した生地を開発。これで作ったコートが瞬く間に大ヒットに。(※06)
【 さ~そ 】
シェルコードバン [ 革 ]馬の臀部の革は硬くて繊維が密。表面(銀面)を削り、革の基底部だけで作るのがコードバンだ。頑強だが、繊維がむき出しのため非常に滑らかでしっとりし、光沢にも富む。ホーウィン社のものはシェルコードバンと呼ばれ特に珍重される。(※07)
スーパー150’S [ 生地 ]ウールのスーパー表記は原毛の細さの単位。糸の加工や織り密度によるので一概に言えないが、この数値が大きい布は軽く、光沢や手触りも良く、上質さの指標の一つになる。ちなみに「番手」は糸の細さを指し数値が高いほど糸が細くなる。
スーパーレップ [ 生地 ]レップは斜めに畝が走るシルク製のタイ生地。スーパーレップはそれよりシルク糸を贅沢に使って密に織られ、より太く立体的なレップ(畝)が特徴。生地に立体的な表情が生まれノットが崩れにくく、ディンプルも綺麗に入る。
スキンステッチ [ 製法 ]革の内部に手で糸を通し、ステッチを隠すことでエレガントに見せる技法。ライトアングルステッチ、トライアングル・モカ、シャドウ・ステッチなどの手法がある。装飾として施されるもののほか、成形のためにこの製法をとるものも。(※08)
ストームシステム(R) [ 生地 ]名門ロロ・ピアーナが開発した全天候対応生地。撥水性のあるレインシステム (R)と、防水・防風性がありながら通気性に優れる微多孔性の特殊フィルムの二層バリア構造となっている。ウールはもちろん、カシミヤやビキューナなどの最高級の天然ファブリックにも加工できる。
セッテピエゲ [ 製法 ]イタリア語で“7つ折り”の意味。その名の通り、一枚生地を7つに折ってタイにしたもので、多くは芯地も用いず仕立てられる。手間もかかり通常のタイの約2倍の生地を使う贅沢な作りで、柔らかく優雅なVゾーンを演出できる。(※09)
【 た~と 】
竹斑 [ 革 ]ワニの腹部の斑紋は、竹の節のように整然と美しく連なっており、これを竹斑と呼ぶ。一方、脇腹部の斑紋は竹斑よりも小さく、形が丸まっているため玉斑と呼ぶ。一般的にワニ革製品は、竹斑をふんだんに用いたものや、竹斑から玉斑への繋がりが自然なものが高級とされる。(※10)
ダブルフェイス [ 製法 ]冬用ジャケットやコートに見られる、2枚の生地の裏面を縫い合わせて両面表地としたもの。保温性が高く、チラリと内から別生地が覗くために見た目も洒脱に。生地にハリが出るため、芯地を最小限にできるという利点もあるが縫製は難しい。(※11)
玉縁ポケット [ 製法 ]ジャケットやパンツのポケットの切り込み部分のほつれ止めとして、装飾を兼ねた縁を作って仕上げたもの。切り口の両側にあしらう「両玉縁」と、片側だけにあしらう「片玉縁」がある。
超長綿 [ 素材 ]綿花は繊維の長さの違いで分類され、超長綿はこのうち最も長い繊維を持ち、平均35mm以上の長さと定められている。紡いだ際の繋ぎ目が少なく、繊細ながらも強い糸となる。滑らかで光沢に富んだ生地が織れる。左の3種の他にインドのスビン綿、中国北西部の新疆綿が有名。
【 覚えておきたい頻出3大超長綿 】
▼ ギザコットン ナイル川流域の一部でのみ収穫できる高級綿。採れる地域によって「ギザ45」「ギザ60」「ギザ77」といった名前に分かれるが、この数字は開発した種の順番。別名エジプト綿。
▼ シーアイランドコットン カリブ海の西インド諸島の限られた島のみで収穫。日本では海島綿と呼ぶ。16世紀に英国が西インド諸島を領有した関係で長らく英国が栽培を厳格に管理していた。
▼ スーピマコットン 南米ペルーで栽培されていたピマ種の綿花を中心に品種改良したもの。気温が高く乾燥したアメリカ南西部の4州で栽培されている。柔軟性や耐久性、発色性に優れ、型崩れしにくい。
Dかんぬき [ 製法 ]かんぬきとは、ポケットの縁をはじめ、綻びやすいところを補強するステッチのこと。そのうちステッチが半円状、つまりD型となっているものをこう呼ぶ。半円状だと力が分散され、ポケットが長持ちするからだが、生地や縫製が進化した今日は装飾的な意味合いのほうが強い。(※12)
ドネガルツイード [ 生地 ]本来はアイルランドのドニゴール地方の農家が手紡ぎ、手織りで作るホームスパン生地のことで、現在も家内工業的に作られる。太さにムラのある紡毛糸を用いることでところどころネップが目立つ、ざっくりとしたラフな味わいの生地が多いのが特徴。写真はこのドネガルツイードの代表格である、マギー社のもの。(※13)
トニック [ 生地 ]かつて技術的に不可能とされていたモヘアの高混紡生地を1957年にドーメルが実現。その生地こそがトニック。ハリコシがありシワに強く、独特のツヤをたたえた生地の完成を祝し、ジントニックで乾杯したことからこの名がついた。(※14 現行のトニックはキッドモヘア90%+ウール10%。目付け300g。)
【 ドーメルの名作モヘア混生地 】
▼ スーパー ブリオ 1960年代前半に発表。目付け250gの生地は軽量かつ柔らかで、より暑い気候に適す。ドーメルのモヘア混の中で最も上品なコレクションだ。キッドモヘア60%+ウール40%。
▼ ミスティック ドーメルのモヘア混生地の入門編的な位置づけ。モヘアの混紡率は5%だが、モヘアらしい光沢やシワ回復性。サラリとしたタッチはしっかり味わえる。目付け250g。(※15)
【 な~の 】
ナッパレザー [ 革 ]本来、羊や山羊から作られるグローブや衣料に用いられる銀面つき革。米国・カリフォルニア州のナパ地域で作られていた革が語源で、二度の鞣し工程により、強靭ながら柔らかで光沢に富む。現在は牛革を鞣したソフトレザーを指すことも。
【 は~ほ 】
袴タック [ 部位 ]オーダーパンツやクラシックな高級パンツの腰の裏地に見られる、着用感を高めるための仕様。プリーツをつけて生地をたるませることで腰の裏地はより人体の丸みに沿い、動きも阻害しない。ヒダが開くことで食事後の下腹の出っ張りにも対応する。(※16)
ハ刺し [ 製法 ]ビスポークスーツで多用される芯地を表生地に据えて固定するときの縫い方。縫い目がハの字になることからこの名が。芯地と表地に僅かな隙間を持たせてしつけるのがポイントで、表地が歪んだとき毛芯までつられて動いて歪むことを防ぐ。
パンチェリーナ [ 製法 ]複数のボタンで下腹を固定するクラシックなパンツの仕様。パンツがずり落ちにくく、太めの体型の人でもこの仕様であれば下腹をスマートに見せることができる。ちなみにパンチェリーナとはイタリア語で腹巻きの意味。(※17)
ハンドソーンウェルテッド [ 製法 ]ウェルテッド製法の原型で工程はすべて手作業。具体的には中底、インナー、アッパー、ウェルトの4枚を“すくい縫い”で接合。シャンクやコルクを詰めた後に、ウェルトと本底を“出し縫い”する。グッドイヤー製法のような凸型リブがないため返りがよく、形もスマートに。(※18)
ハンドロール仕立て [ 製法 ]裏地のないネクタイやチーフの生地の端を一枚一枚手で巻くように仕上げる製法。熟練の職人のみ可能な伝統的な仕上げだ。生地の縁がふんわりとした柔らかい表情になり、エレガントな存在感を持たせることができる。
ビキューナ [ 獣毛 ]南米高地に生息するラクダ科の動物。柔らかで吸い付くようなしっとりした風合いから“神の繊維”と称される。現在ロロ・ピアーナが優先的に取り扱うが、これは絶滅の危機に瀕していたビキューナを救うためにペルー政府を支援したからだ。
ピッチトヒール [ 製法 ]ヒール側面が接地面に向かって、徐々にテーパードするよう削られたヒールのこと。こうすることでヒールがすっきり見え、靴全体のシルエットも華奢に見える。高級ドレス靴に多い仕様だ。(※19)
Vスリット [ 製法 ]パンツのウエスマンの後ろ部分に入るV字型の切れ込みのこと。これがあることで座ったりかがんだりした際の腰周りのつっぱりを軽減。また生地にかかる力を分散することから、パンツ自体の耐久性もあがるといわれている。(※20)
フィドルバック [ 製法 ]靴のウエスト部分がキュッとシェイプし、かつ裏側から見ると本底の中央が山のように鋭角的に切り立った仕様のこと。ビスポーク靴に見られた贅沢な仕様だが、ガジアーノ&ガーリングなど高級既製靴にも採用される。バイオリンを思わせる官能的なラインに憧れる靴好きは多い。(※21)
ふせ縫い(巻き伏せ縫い) [ 製法 ]身頃の脇線や、袖筒の縫い合わせ部分で行われる縫製法。仕上がり線を縫製後、それぞれの生地の端を巻き込み、縫い代が外に出ないよう縫いあげる。上質なシャツは縫い代が4ミリ程になり縫い目がゴロつかず、着心地がよく仕上がる。
フラシ芯 [ 製法 ]多くのシャツの場合、襟や袖の芯地は生地に接着されていることが多いが、一部の高級シャツは接着せず、生地と生地の間に挟んだだけの状態で仕上げている。このフラシ芯のほうが生地本来の風合いが楽しめ、襟の見た目も柔らか。着るほどに身体へ馴染んでいくのもメリットだ。
フル毛芯 [ 製法 ]毛芯はスーツの前身頃の内部に縫い付けられる副資材で胸元の美しい膨らみを作る土台のパーツだ。フル毛芯とは、この毛芯を肩から裾下まで仕込んだもの(胸までしか入れないものは半毛芯)。高級スーツでは、通常の毛芯(A)の上に、胸と肩にかけてさらに毛芯を重ねる(B)2層構造のものが多く、馬の尾の毛で作られるバス芯がよく用いられる。(※22)
ベヴェルドウエスト [ 製法 ]靴のウエスト部分を極限まで絞り込み、ソールを深く削り込む製法。多くは本底がウェルトやステッチごと内側に巻き込むように隠しており、横からだとウエスト部のみ極めて薄く見える。本来はビスポークの技法だ。(※23)
ペッカリー [ 革 ]南米に住むイノシシの仲間。その革は通気性や伸縮性に富み、濡れても硬くなりにくいという特性から、靴や手袋の超一流素材とされる。また非常にきめ細やかなため馴染みも良く、ペッカリーの手袋はそのままお札が数えられるほどだ。
ベンタイルクロス [ 素材 ]高番手双糸を高密度に織り込むことで、コットン100%の通気性や透湿性はそのまま、耐水性や防寒性を高めたギャバジン生地のこと。もともとは空軍パイロットが冷たい海に落ちても身を守れるよう、1930年代の英国で開発された。(※24)
ホールカット [ 製法 ]一枚革で贅沢に仕立てたフォーマル感の高い靴のことで、多くが踵部分にしか繋ぎ目を持たない。革質や吊り込みの良し悪しがダイレクトにわかるため、実力派のシューメーカーしか手掛けていない。(※25 7万3000円/カルミナ(トレーディングポスト青山本店))
ホールガーメント [ 製法 ]丸ごと一枚の編み地でできた、接ぎ目のないニットウェアのこと。かつては手編みでしかできなかったが、島精機製作所が開発したホールガーメント横編み機により、多くの製品を作ることが可能に。
本かんぬき [ 製法 ]ネクタイは剣先の合わせ部分が開いてしまわないよう太いステッチでかんぬき止めされている。ここが糸によるコイルのようになっているものを「本かんぬき」と呼ぶ。丁寧に作られたタイの証だ。(※26)
本切羽 [ 製法 ]ジャケットの袖ボタンが飾りではなく、実際に開け閉めできる仕様。より自然な袖口のあり方でスーツオーダーの際はぜひこだわりたい。あえていくつか外すことで袖口にニュアンスもつく。
【 ま~も 】
前肩 [ 製法 ]一般的な日本人は、欧米人に比べて肩が前に出ている。そのため海外の安価な既製ジャケットを羽織ると、肩がうまくフィットしないことも。前肩のジャケットとは、この日本人体型に合わせて背幅側を広く取ったパターンを採用したものだ。
マザーオブパール [ 素材 ]真珠を産む母貝のこと。白蝶貝、黒蝶貝、茶蝶貝、あこや貝、淡水真珠貝、コンク貝などさまざまな種類があり、それら貝殻の内側の真珠層が高級なシャツやジャケットのボタンによく使われる。MOPと表記されることも多い。
マニカ マッピーナ [ 製法 ]ジャケットの袖山にギャザーがある“雨降り袖”の意匠のこと。ナポリ由来の意匠で、ハンド仕立ての温もりや生地のドレープを感じさせる華やかな装飾的意匠。シャツの袖付け法をジャケットに施す手法のマニカ カミーチャと混同される。(※27)
【 や~よ 】
矢筈仕上げ [ 製法 ]靴の本底のコバを三角形の尖った形に仕上げ、本底を華奢でエレガントに見せる手法だ。ビスポーク靴や三陽山長のドレス靴などに見受けられる。ちなみに矢筈(やはず)とは、弓矢の矢の後端、弦に引っ掛ける部分のV字型のくぼみ。(※28)
【 ら~ろ 】
ラマ [ 獣毛 ]南米アンデス地方に生息するラクダ科の動物。全身が毛で覆われている。近縁の動物にアルパカ、ビキューナ、グアナコがおり、保温性が高くアルパカのようなこしのある肌触り。
リモンタナイロン [ 素材 ]伊のリモンタ社が手掛ける高密度ナイロンの総称。軽量でしなやかなのに強靭、そして光沢性や発色性にも抜群に優れることからハイブランドも御用達にしている高級素材だ。さまざまな種類がある。
ロイヤルアイリッシュポプリン [ 生地 ]縦に畝のある平織り生地をポプリンと呼ぶが、とくに英国王室御用達のタイ生地メーカー、アトキンソン社が手掛けたものをこう呼ぶ。経糸に先染めシルク、緯糸に梳毛メリノを用い、締め心地も格別。(※29 ネクタイはスタイリスト私物)
【 わ~ん 】
ワンギー [ 素材 ]竹の根元に近い丈夫な部分のことで、節の美しさや手馴染みの良さから、ステッキや傘のハンドルに昔からよく使われてきた。クラシックなスーツと相性抜群だ。(※30)
※表示価格は税抜きです。
撮影/筒井義昭、若林武志、小澤達也、武蔵俊介、久保田彩子 スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/吉村 健(AVGVST) 文/吉田 巌(十万馬力)、磯村真介(100miler)、間中美希子、秦 大輔
[MEN’S EX 2018年9月号の記事を再構成]
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