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快作ホンダN-VAN N-BOXの代わりにはなりません

日経トレンディネット

2018/9/6

ホンダ「N-VAN」(メーカー希望小売価格税込み126万7920~179万9280円)
日経トレンディネット

ひさびさ、ホンダらしい逆転の発想であり、自慢のNシリーズの新章が誕生しました。それは新型ホンダ「N-VAN」! いわゆる背高ノッポの商用軽バンで4ナンバーの軽貨物車カテゴリー。年間自動車税は5000円と乗用の半額で、そのぶん初年度から2年車検ですが、これが結構な挑戦をしているんですわ。それは商用軽FFプラットフォーム革命!

■ひさびさホンダらしい快作

従来の商用軽バンはほとんどがキャブオーバーかセミキャブオーバー、つまりエンジンの上に人が乗るFRもしくはミッドシップレイアウトでした。場所を食うエンジンを運転席床下かその後ろに置くことでスペース効率を上げ、荷室を広くする構造。

ただしそのぶん露骨な欠点もあってエンジンの上に座席があるぶん振動、ノイズ的に厳しく、ハンドリングも不安定になりがち。しかし、商用バンの本義はあくまでも「スペース」なのでクラス一番人気のスズキ「エブリイ」やダイハツ「ハイゼット カーゴ」、それこそN-VANの兄貴分たるホンダ「アクティ・バン」「バモス」もすべてセミキャブオーバー車でした。

燃料タンクを前席の下に収める「センタータンクレイアウト」を採用し、荷室を低床化。高さのある荷物の積載にも対応できるようにした「N-VAN」

しかし新型N-VANはその名の通り、大人気の乗用N-BOX用のFFプラットフォームを進化させて使うNシリーズの新バージョン。フロントにエンジンを置くぶんノーズは長くなり、スペース効率は落ちますが、そのぶん乗り心地、静粛性は有利だし、環境&先進安全性能も最新かつ最高レベルを持ってこられる。そして同時にホンダの工夫でFFプラットフォームの欠点を補うという寸法。

それこそが前代未聞のリア席から助手席までそれぞれほぼワンタッチで畳める超低床フロアであり、助手席側ピラーレス構造ってわけ。独自のアイデアで、どこまで欠点を補い、利点を伸ばせるかってところが最大のミソなんです。

助手席側からのスムーズな積み下ろしを可能にするため、軽バンとして初めてセンターピラーレスを採用

事実、開発の古館茂エンジニアは「正直アクティ・バンより前席後ろのスペースは300mm短い。でもそれがなんですか。そのぶん、フロアは140mm低く、助手席側まで長尺ものを低く積めるし、なにより最新のホンダセンシング搭載ですから」と自信たっぷり。

今回、19年間フルモデルチェンジしてないアクティ・バンを、セミキャブオーバーのまま一新させる案もあったようですが、コスト的にもホンダ的にも、せっかくなら環境&安全性能で優れたNシリーズのプラットフォームで、画期的な商用バンを作りたい、チャレンジしたいという方針に決まったとか。

はたしてこの勇気あるクルマ作り。出来はどうなのか、いつものように小沢コージチェーック!

■いかにエブリイ、アクティ・バンを食えるか

とはいえ新型N-VAN。念のため指摘しておきたいのは、決して乗用N-BOXの代わりではないということです。ネーミングやたたずまいから、一瞬N-BOXの延長版、スパルタン版かと誤解しがちですが、クルマの構造であり、目的は全くもって180度ぐらい違います。

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