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「素直でいい人」で離職減 サイバーの意外な採用基準 サイバーエージェントの曽山哲人取締役人事統括

2018/8/15

サイバーエージェントの曽山哲人取締役人事統括

 ネットテレビ「Abema(アベマ)TV」やクラウドファンディング「Makuake(マクアケ)」など次々と新規事業を立ち上げ、業績を伸ばしているサイバーエージェント。実は東証マザーズに上場した2000年ごろは離職率が約30%に上り、社内の雰囲気も悪かったという。05年から社内風土改革に奔走してきた曽山哲人取締役人事統括に、組織風土をどう改革してきたか聞いた。

■採用の失敗が退職の連鎖を生む

 ――00年ごろは離職率が30%だったそうですね。

 「根本的な原因は、採用の失敗です。会社が拡大期で、平均年齢24~25歳のところに28~29歳ぐらいの人を幹部ポジションとして中途採用していました。大企業出身で優秀で学歴もあるが、ネット業界の経験はない人が多かった」

 「そうすると入社1~2年目の若手が『自分たちの方が知っているのに』と不満に思ったりしながら、経験のない上司の言うことを聞いて結果が出ないか、結果が出たとしても上司の不興を買うかの二択になってしまい、どっちかが辞めてしまうわけです」

 ――現在の離職率は約8%で大幅に改善していますが、採用はどう見直したのですか。

 「以前も社内の雰囲気がすべて悪いわけではなく、中には楽しんでいるチームもありました。さらに業績も伸びている。なぜそのチームは伸びているのかと経営陣が観察したとき、互いがいい人で、仕事でも助け合っているということに気付きました。それを人事部として議論して導き出した採用キーワードが『素直でいい人』です」

 「裏を返せば、以前は頑固な人が多かった。新事業に反発したり、異動を打診しても行きたがらなかったり。上場直後にIT(情報技術)バブルがはじけ、会社が変わらないといけないというときなのに変化を拒否する人がいたのです」

 ――「素直」とはどういうことでしょうか。

 「当社で言う『素直』とは、従順とは違います。上司からこれをやってと言われて何も考えずに従うということではない。人に対してではなく、上司の助言の内容や現実に起きている現象を受け止められるか。例えばインスタグラムというサービスが出始めたときに、『インスタなんて流行しない』と言ってしまう人ではなく、『伸びるかもしれない』と思える人です。変化対応力ともいえますね」

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