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出雲そば なぜうまいかわからないが、文句なくうまい ふるさと 食の横道(4) 中海・宍道湖編

2018/8/16

手の込んだかき揚げ、そば湯もおいしい 年間を通じて観光客がやってくる

 なぜ海外旅行に行かないのかとよく聞かれる。答えは簡単だ。日本が面白すぎる。美味しいものが多すぎる。というわけで、今回は宍道湖周辺をうろうろしてみた。

 9月4日の日曜日、朝早い便で米子空港に降り立った。最初の目的地は境港。米子市も境港市も鳥取県の西端にあって、美保湾と中海を隔てる弓ケ浜半島の根っこと先端に位置している。

 境港といえば水木しげるの漫画「ゲゲゲの鬼太郎」をモチーフにした「水木しげるロード」が有名だ。漫画に登場する妖怪たちの彫刻が道の両側に並び、お土産店の店頭はすべて鬼太郎関連だ。9月に入ってもそこそこの人出があるから、夏休みは家族連れでさぞにぎわったことだろう。

夏休みが終わったのに人通りがたえない「水木しげるロード」

 鬼太郎もいいのだが、当方は孫もいるジージ世代だ。それこそ孫でも一緒なら楽しいのだろうが、来てはみたものの暑さが苦になって盛り上がらない。ではなぜ境港に行ったのか。放置すればシャッター商店街になっていただろう町並みが、水木しげるという郷土出身者をモチーフにしたまちづくりをしたことによって、昔と劣らぬにぎわいを取り戻した現場を見たかったのだ。そして見たからもう帰っていいのだ。とはいえ、ちょうどお昼時。目抜き通りから少し離れた店で海鮮丼などを食べた。

 夕方、米子のホテルに入った。大きな風呂で汗を流し、駅前の居酒屋「旬門」ののれんをくぐる。どちらかといえば若い人向きの造りなのだが、出てくる料理は見た目も味も大人向け。

 白イカの刺し身を注文する。隠岐の島で取れたものだ。白イカの身は半透明で、ねっとりと甘い。甘みが強い刺し身醤油をつけるとまた別種の甘みを味わえる。白イカの標準和名はケンサキイカ。ところが東京では赤イカと呼ばれることが多い。白か赤がどっちかはっきりしてほしい。

 続いてサバの刺し身。九州出身なので子どものころからサバは刺し身で食べてきた。だからコリッという食感を想像していたら、こちらは歯がすーっと通る柔らかさ。漁場の違いだろうか。これが旅先で地の物を食べる喜びだ。酒が進む。

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